仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第六十五話 白き王との決戦その八
「ここで敵の額を撃てば倒せるってな」
「それが見えたっていうのは」
「ああ、俺は確かに強くなった」
キンジの血は沸騰していた、既にそうなっていた。
顔も変わっている、普段とは比較にならないまでに精悍になりそのうえでアリアに対して言ったのである。
「そしてアリアもな」
「そうね。私もね」
アリアは言いながら左を見た。迫ろうとしていたカメレオンのグロンギを見た。
振り向き様に二丁の拳銃を放つ、キンジも教室にいるレキ達も狙撃する。
それによってそのグロンギの動きを封じた、そこにディケイドが来て。
キックを放ち吹き飛ばす、ここでも見事な連携を見せる。
アリアは敵の爆発を前にし自分達に背を向けるグロンギに言った。
「いいタイミングね」
「お互いにな」
「何ていうか動きがわかってきたわ」
「グロンギのものだけではないな」
「ええ、仮面ライダーと」
そしてだった。
「私達の動きもね」
「お互いにわかってきたということだな」
「そうね。そうなるわね」
アリアもディケイドのその言葉に頷く。
「そして動きだけじゃなくて」
「他のこともだな」
「色々とわかってきたわ」
「戦いは戦いだけに留まらない」
ディケイドは爆発の向こうに姿を現してきた蜂のグロンギを見据えていた。彼を前にしてそこに悠然としている。
そのうえでこう言ったのである。
「多くのものを得ることも出来る」
「そうね。何を掴むかはわからないけれど」
「俺達はこの世界で手に入れるべきものを手に入れているな」
「後はそれをスサノオに向けるだけね」
「援護を頼む」
ディケイドは己の後ろにいるアリアとキンジに言った。
「今度はあのグロンギをやる」
「あの蜂のグロンギを」
「そいつをですね」
「安心しろ。戦いは順調だ」
戦士達はそれぞれ戦い多くのグロンギを倒している、こちらに犠牲者はいない。
ダメージは受けている、だがそれでもだった。
グロンギは何人かで相手をして各個撃破していた、それにより百六十いたグロンギは数える位に減っていた。
その戦場の中で言うのだった。
「落ち着いていけばいい」
「あと少しだからこそ」
「余計に落ち着いて」
「戦いを進める、いいな」
こう言ってからグロンギにまた向かうディケイドだった。アリアとキンジはその彼の援護射撃に入り戦いを続けた。
百六十のグロンギは遂に最後の一体が倒れた。戦場に残っているのは戦士達だけだった。
ヒデヨシはほっとした顔になり隣にいるミツヒデに問うた。
「後は、よね」
「そうだ。バラのタトゥの女とだ」
「スサノオよね」
「この世界ではン=ダグバ=ゼバというが」
「そいつを倒せばやっと」
「この世界は終わりだが」
「それでもよね」
ヒデヨシもわかっていた。彼女も伊達にあらゆる世界を巡って戦ってきている訳ではない。
スサノオのことはわかっていた、だからこそ言うのだった。
「スサノオはこの世界で何を見たいのか」
「それが問題だ」
「アケちゃんはわかってる?」
ヒデヨシはミツヒデに貌を向けて尋ねる。彼女はその身体を屈め両手に棒を持っている。ミツヒデはその横ですくっと立っている。
そのうえでこうミツヒデに問うたのである。
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