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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第六十三話 スサノオの名乗りその十三

「何に対しても」
「言われてみればそうね」
 アリア自身も言われて気付く。
「私って手を抜けないのよね」
「何でも何時でも全力ですね」
「そうしないと気が済まないのよ」
 言いながらポケットの中の銃を持つ、ここでも二丁ある。
「風穴開けるつもりでないとね」
「仲間には風穴を開けないでね」
 理子はそのアリアの横でやれやれといった口調で肩を竦めてみせう。
「グロンギには幾らでもしていいから」
「そうしてやるわよ。あいつ等の急所もわかってきたしね」
「大体人間と同じだからな」
 小野寺はクウガだけあってグロンギのことはよくわかっている。
「そうしたところは」
「眉間や喉とか」
 アリアはその急所の具体的な場所を話す。
「あと心臓とかね」
「他にもあるね」
「ええ、グロンギは大体皮膚が固いけれど」
 これは獣の能力だ。
「それが弱い部分もあるから」
「具体的には脇の下とか」
 白雪はそこを挙げる。
「間接を狙うやり方もあるわ」
「そういうことよ。グロンギにも弱点はあるわ」
 これまでの戦いで見極めていた、伊達に四十も倒してはいない。
「そこを衝いていけば銃や刀でも勝てるわ」
「そもそも君達の戦闘力はかなりのものだよ」
 実は海東はアリア達が生身で変身した彼等と共に戦っていることに驚きを感じているのだ。それも相手がグロンギだから余計にだ。
「センスもいいしね」
「さもないと武偵なんてやってないわよ」
「そうだね、本当にね」
「スサノオには絶対に勝つわ」
 アリアは彼にも弱点、急所があるとみなしていた。このことは間違いないというのだ。
「風穴開けてやるわよ」
「ではまずは仲間達を呼ぶ」 
 門矢はまたアリア達に告げた。
「それでいいな」
「ええ、それでいいわ」
「俺もです」
 アリアとキンジが答える。
「さて、それじゃあね」
「今からその皆を集めて」
「一つ言っておくが驚くな
 門矢はアリア達にまたこう言った。
「それぞれの世界に似ている人間は本当に多いからな」
「またその話なのね」
「そうなるんですね」
 アリアとキンジも言う。
「まあねえ。何ていうか」
「覚悟はしてますから」
「中身に同じものを感じていても別人だ」
 この辺りが難しかった。
「わかったな」
「ええ、それじゃあね」
「わかったうえで会います」
 こうしたことを話してそのうえで向かう一行だった。それぞれの世界の戦士達が出会う、それもまた一つの大きな出来事だった。


第六十三話   完


                            2012・10・15
 
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