仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十七話 そう、スサノオですその十一
「そして倒す!」
「そうでなくては面白くない」
「何か勝手に決まったな」
『けれど多分こうなるしかない』
ユー子がぼやく歩に述べる。
『戦うしか』
「逃げることはできないんだな」
『じゃあ歩は逃げたい?』
ユー子はダイレクトに問うた。
『今ここで』
「そう言われるとな」
どうかとだ。歩はバツの悪い顔になって述べた。
「俺だってな」
「逃げたくない」
「ああ、やっぱりな」
そうだというのだ。
「こうした状況だと特に」
『そう。それは私も同じ』
「ユー子もかよ」
『逃げちゃいけない時がある』
ユー子はメモに書いて語っていく。
『そしてそれが今』
「だからっていうんだよな」
『そう。それで』
まさにそうだというのだ。
『私も一緒に』
「戦ってくれるんだな」
『ネクロマンサーだから戦い方は限られてるけれど』
実際に今回も札を回りに吹雪の様に舞わせてそのうえで迫るザリガニを倒していた。ユー子の戦い方はどちらかというと受動的だ。
そこが他の面々と違う。だから言うのだ。
『それでいいのなら』
「いいさ、じゃあ一緒にな」
『戦ってもいい?』
「というか断る筈ないだろ」
歩はユー子のメモでの問いに笑顔で返す。
「ユー子は俺の」
『妹というのなら今は妄想はストップ』
「うっ、そうか」
『そう。とにかく』
ユー子はメモからさらに話していく。
『歩がいいのなら』
「一緒にな」
『戦って勝とう』
「相当長い戦いになりそうだけれどな」
二人でこうした話をしてからだった。歩はスサノオの方に顔を向けてそのうえで彼に告げた。
「そういうことで俺達もあんたと戦うからさ」
「そうしてくれるか」
「あんたを楽しませるつもりはないけれどな」
だがそれでもだというのだ。
「あんたに負けるつもりはないさ」
「では私は見せてもらおう」
『何を見るの?』
ユー子はスサノオにもメモを見せる。
『多分歩だと思うけれど』
「その通りだ」
「えっ、俺」
「そうだ。君なのだよ」
スサノオはユー子に答える形で歩に対して告げた。
「ゾンビであり魔装少女である君が人間としてどうして生きていくのかを観たいのだよ」
「つまりスサノオがこの世界に来た元凶は」
「糞ダーリンだったのじゃな」
セラフィムとサラスはその歩くをそれぞれ挟んだ位置で観た。
「糞虫が変態だからこそ」
「それでか」
「うっ、何か俺が全て!?」
「まあ確かにね」
「ゾンビに女装趣味の変態じゃな」
アンダーソンと織戸も歩を見ている。
「観るには実に興味深いね」
「飽きないからな」
「他の面々も観ていて飽きないのだがね」
スサノオは歩の周りの面々も観ていた。
「この世界も実に楽しい」
「楽しければ卵焼き食うか?」
「ケチャップとマスタードを使った料理をご馳走するぞ」
ハルナとトモノリもスサノオに言う。
「とりあえず歩が面白いことは認める」
「ドスケベだけれど奥手だからな」
「何か俺本当に今回もボロクソだな」
言われることに慣れていても流石に今回は困惑する歩だった。
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