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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第五十一話 消されたトイズその五

「あの駄目駄目なミルキィホームズとの共闘も」
「あんた達も駄目駄目って言うんだな」
「もう駄目の駄目の駄目駄目で」
 心衣はその短い両手を上に出して言い出した。
「どうしようもないんですよ」
「そこまでか」
「そうです。あまりにもどうしようもなくて」
 それでだと。さらに言う衣だった。
「目が離せないんですよ」
「悪い連中じゃないんですけれどね」
「あっ、心衣さん本音出てますけれど」
「あえて突っ込まないで下さい」
「ああ、わかった」
 平乃と咲に言われるまでもなくそこは聞き流す照井と亜樹子だった。
「そうする」
「はい、そうして頂ければ何よりです」
「素直じゃないんで」
「何が素直じゃないのよ」
「気にしない気にしない」
 咲が心衣のクレームに返す。
「気のせいだと思えばいい」
「気のせいって」
「そう。それでだけれど」
「それで?」
「私も警官だから」 
 咲もそこはしっかりしていた。流石に。
「怪盗帝国とは共闘しない」
「そうよ。出て来たら逮捕よ!」
 こう言う程だった。心衣に至っては。
「あの連中今度こそ逃がさないから」
「ううん、気合入ってんなあ」
 亜樹子が見てもだった。
「やっぱり警官と怪盗はあかんな」
「そうだな。とはいってもな」
「スサノオがこの娘等を共闘させたいんやったらな」
「俺達は奴にそれを見せて奴を倒すするしかない」
「それしかあらへんな」
 こう二人で話すのだった。二人はスサノオの真意をある程度読んでいた。そしてそれはその通りだった。
 だがG4はだ、まだ言うのだった。
「絶対に嫌ですから」
「あたし達だけでやりましょうよ」
「はい、警察だけで充分です」
「絶対にいけます」
 四人の考えは一致していた。四人はこんな調子だった。
 そしてアルセーヌもだ。自分の部屋で怪盗帝国の面々にこう言っていた。
「G4の方々、特に明智さんはです」
「はい、絶対にですね」
「僕達とはですね」
「手を結びませんよね」
「そう簡単にはいきません」
 アルセーヌは読みきっていた。彼女もまた。
「やはり」
「はい、実は我々もです」
「警察と一緒に戦うのは」
「無理がありますよ」
「そうでしょうね。ましてやです」
 さらに言うアルセーヌだった。
「ミルキィホームズとは」
「ミルキィホームズと警察も微妙ですよね」
 ラットが言う。
「あの連中も」
「はい、そうです」
「本当に大丈夫なんですか?あの、若しもですよ」
 こう前置きしてから言うラットだった。
「ミルキィホームズのトイズが戻って」
「それでもですか」
「スサノオと戦うにあたっても仲間意識がないとまずいですよね」
「スサノオは神です」
 左に言われたことをだ。アルセーヌは話した。
「神と戦うにあたってはとてもです」
「私達だけではですね」
「そして警察、ミルキィホームズだけでも」
「勝てないですか」
「そのことは間違いありません」
 そうだというのだ。
「神の力は侮れません」
「じゃああの連中の力も必要ですか」
「どうしてもだと思います」
「俺は本音ではあの連中とは手を組みたくないですけれど」
 怪盗としてだ。それはどうしてもだった。
 だがそれでもだ。ラットもアルセーヌへの忠誠故になのだった。
 
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