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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第五十一話 Wの同盟その二

 二人のいるところに座った。するとだった。
 左が彼にコーヒーを差し出してきた。そのうえでこう照井に言ってきたんである。
「飲むか」
「悪いな、それではな」
「コーヒー位遠慮することはないからな」
「だからか」
「好きなだけ飲んでいけ」
 懐の広さではなく持ち前のハーフボイルドでだ。左は応えた。照井もそれを受けコーヒーを飲むのだった。
 三人でコーヒー、そしてチョコレートという黒尽くしを頼んでいるとだ。フィリップの携帯が鳴った。それで彼が見てみると。
「何か門を見つけたらしいよ」
「来たか」
「うん。場所は町のね」
 彼等がいる風都、そこのだというのだ。
「園咲家の裏手らしいね」
「あの家のか」
「うん、そこに門があるらしいよ」
「わかった。それならだ」
 左は応えてだ。そのうえでだった。
 彼はフィリップ、それに照井にこう言ったのだった。
「行くか」
「うん、あの家の裏手とはね」
「また縁があるな」
 フィリップと照井は今飲んでいるコーヒーもチョコレートも急いで腹の中に入れてだ。そのうえで左に応えた。
「とにかく。まずはそこに行って」
「スサノオが仕掛けている世界に行くか」
「そうするぞ。いいな」
 左はこうも言った。そうしてだった。
 三人は席を立ち戸締りをしてから事務所を後にした。そのうえでだ。
 バイクで園咲家、今では美術館として使われている洋館の裏手に回った。するとそこには。
 亜樹子もいた。それにだった。
 門があった。門は校門だった。だがそれは。
 西洋の宮殿のそれを思わせる感じでだ。左右にはガーゴイルではなく人物のブロンズ像があった。その像はいうと。
「ホームズか」
「そうだね」
 フィリップは左のその言葉に頷いた。それはシャーロック=ホームズの等身大のブロンズ像だったのである。
 それを見てだ。フィリップが言った。
「この門の向こうの世界はね」
「探偵の世界か」
「うん。スサノオは仕掛けてきたんだ」
 こう左に言うのだった。
「探偵、そして刑事である僕達にね」
「そうだな。それじゃあな」
「行くね、やっぱり」
「行かない訳にはいかないだろう?」
 左はその門を見据えながらフィリップに応える。
「この門の向こうの世界にな」
「じゃあ行こうか」
 フィリップが応えるとだ。亜樹子も言ってきた。
「私も行くで」
「ああ、所長の御前が来ないとな」
「やっぱり話にならないよね」
「そうそう。やっぱりこの美少女探偵がいないとね」
 ここでだ。亜樹子は強引に美少女という設定を入れた。
「じゃあ行きましょう」
「ああ。まあ美少女とかはともかくな」
「何よ。ここめっちゃ重要でしょ」
「そうか?」
 左はいつもの調子で亜樹子に言い返す。
「重要なのは探偵だけだろ」
「厳しいわね、随分」
「とにかくだ。門を開いてな」
「おい、勝手に開いたぞ」
 左が言った瞬間にだ。照井はその門を指し示して彼に告げた。
「今な」
「来いということか」
「ああ。誘ってるな」
 誰が誘っているかは言うまでもなかった。
「間違いなくな」
「ならどうする」
「誘っているのなら乗るだけだ」
 例えそうでもだとだ。左の考えは変わらない。
 
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