混沌の魔術師と天空の巫女
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第3章 エドラス編
最悪の状況
早朝・・・
「本当にありがとうございました。」
「いいのかい?」
「まだいてもいいわよ。」
「いえ、やる事があるので、それに・・・義妹が待っているんです。」
「義妹?」
「はい。俺と同じで、両親がいなくなったんです。」
「そうか・・・。」
「悪い事聞いちゃったね・・・。」
俺の言葉に2人は少し暗くなる。
「大丈夫です。きっとどこかにいると信じていますから!!」
俺は自信満々にそう言う。
「でもね・・・。」
「フェルナール。」
エドラスの母さんが何か言いそうだったが、エドラスの父さんが止める。
「何でもないよ。」
「そう・・・ですか・・・。」
多分、エドラスの母さんが言いたかった事は何となくだけど、
わかった気がする・・・。それでも、俺は諦めない・・・!!!
「所で、1つ頼みがあるんだけど、いいかな?」
「え?頼みって?」
「これを出して欲しいんだ。」
ある1つの封筒が俺に渡された。
「俺とフェルナールの知り合いだ。
結構な年で人間嫌いな人だけど、俺の手紙なら、多分わかってくれる筈だ。」
「わかりました。それで、その人とは・・・?」
「グランディーネだ。」
「・・・っ!」
俺は驚いた。まさかエドラスのウェンディの母さんへの手紙だったんか・・・。
「ここから南東にあるジュレーヌという町がある。」
「どういう所ですか?」
「主に花や木などの植物が盛んな町よ。」
エドラスの母さんがそう言ってくれた。
「グランディーネさんは色んな薬を作れる人なんだ。
ただ、町より少し離れた森の中で暮らしているんだ。」
「そうですか。お任せください!」
「頼むよ。」
「気をつけてね。」
「ありがとうございます!!」
俺はそう言い、そのジュレーヌという町へ行った。
「いい子だったな。」
「ああいう子が欲しいわね。」
「はぁ・・・はぁ・・・遠いな・・・。」
俺はすぐにジュレーヌまで行くが、
魔法が使えない為、徒歩だが、結構遠いんだな・・・。
「しっかし、色んな植物や生き物がいるな~。」
俺はそう言いながら先へ行った。
「はぁ・・・はぁ・・・着いた・・・。」
あれから6時間ぐらい歩きっぱなしでしたが・・・到着した・・・。
「色んな花や木があるな・・・。」
「おや、君は何処から来たんだい?」
この町の人が俺に声をかけて来た。
「はい、トライアから来ました。」
「へぇ~遠くから頑張ったな~。」
「はい・・・所で、この町って植物が盛んですね。」
「ああ。最近魔法が減っては来ているが、ここでは大して使わないし、
植物で作った薬などが作られている。」
「成程。」
「おっと、俺は忙しいので、失礼するよ。」
そう言い、その人は何処かへ行った。
「さーって、探しますか。グランディーネさんを!」
俺は取りあえず、情報収集をする事にした。
「グランディーネ?知らないな。」
「グランディーネ?さぁ?」
「グランディーネ?どっかで聞いた様な・・・。」
「グランディーネ・・・そんなお婆さんがいた様な・・・?」
こんな感じでした。手掛りが少ない・・・。
「う~~~~ん・・・森に住んでる以外わからんしな・・・。
この町にいる可能性が0とは限らないし・・・。」
「どうかしたのかい?」
老婆の人が俺に声をかけて来た。
「え、ああ・・・グランディーネって人を探しているんですけど・・・。」
「えっ!?」
俺の言葉にお婆さんが驚いた。
「どうかしたんですか・・・?」
「その・・・その人は・・・。」
次の瞬間、お婆さんはこう言った。
「かなり昔に行方不明だよ。」
「っ!!」
そ、そんな・・・
「・・・・・・」
俺はどうすればいいのか考えていた・・・言い辛い・・・どうすれば・・・。
「くそっ!」
俺は悔しくってそう言った。
ザワザワザワ・・・
「ん?何の騒ぎだ?」
俺は騒いでいる所へ行って見た。
「ヒューズ隊長、少し落ち着いてください。」
「これが落ち着くかよ!!」
そこには隊長と呼ばれたはしゃぐ男がいた。
「あの巨大アニマ計画が成功したんだぜ!!」
「しぃー!聞こえますよ!!」
「っ!!」
巨大アニマ!?ジェラールが言っていた!!まさか・・・!!!
「アースランドの魔導士、確か・・・マグノリアって町の人間を魔水晶にできたんだぜ!
どんだけデケェ魔水晶になったかワクワクするんだよ!!」
「なっ!?」
マグノリアだと!?じゃあ・・・みんなは・・・!!!
聞いた言葉は落ち込んでいた俺にさらに追い打ちをかける様だった・・・。
「(俺は何て事を・・・!!くそ・・・!!!)」
ジェラールの頼まれていたのに・・・情けない・・・!!!
「(どうすれば・・・。)」
「う~ん、あんまりそんな話はするものじゃないぞ。」
突如、リーゼントの髪型をした騎士が出て来た。
「シュガーボーイか。」
「これはシュガー隊長!」
こいつも隊長か・・・!
「エルザはどうしたんだ?」
「!?」
エルザさんを知っているのか!!
「エルザは今、あの妖精ギルドを潰しに行ってるよ。」
「あの逃げ足は速い『妖精の尻尾』か。」
「!!!!」
エドラス世界にも妖精の尻尾はあったんだ!!
「(・・・頼んでみるか・・・その人達に・・・。)」
「俺はこれからエルザの所へ行くけど、お前は如何する?」
「俺は先に城に戻って魔水晶を見るぜ!」
「そうかい。じゃあ俺は行って来るよ。」
「(よし!後をつけよう!!)」
俺はシュガーボーイという騎士を追う為、青色のエクスボールを食べ、
翼を出し、後を追った。
後書き
どうも、白鋼です。今回オリジナルでジュレーヌというエドラスにある街を出しました。
エドラスのグランディーネがいるという設定にしました。
次回から原作の方に話を戻します。お楽しみに~!
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