仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十六話 新世界へその十一
「ダイエットにもいいからね」
「牛丼がか」
「アメリカじゃそうなのよ」
「これがダイエット食品か」
日本人の考えでは牛丼は違った。元アンデットにしてもだ。
「アメリカではか」
「アメリカってのとにかくね」
マージョリーは牛丼を食べながら話していく。
「食べるものにカロリーが高くてね」
「それは聞いている」
「それでなのよ。牛丼は比較的ね」
「カロリーが少ないのか」
「それでヘルシー食品なのよ」
日本ではそうではなくてもだ。アメリカではだというのだ。
「そういうことなのよ」
「そうか。アメリカ人の食生活は凄いな」
「もう肉なんてね」
マージョリーは今度はステーキ等の話をした。牛丼の肉ではなくだ。
「一キロのがどん、って出るのよ」
「そうらしいですね」
志村も牛丼を食いながら話す。
「アメリカ人はとにかく食べるから」
「牛丼なんて軽いのよ」
まさにだ。そうだというのだ。
「もうそれこそね」
「じゃあアメリカじゃ牛丼食う方がいいんだな」
無論剣崎も牛丼を食べている。そしてだった。
その牛丼を食べ終えるとすぐに店員にお代わりを注文してだ。また食う。
そうしながらだ。彼はマージョリーに言うのだった。
「まあ俺達の場合はな」
「幾ら食べてもだよね」
「ああ、仮面ライダーってのはカロリー使う仕事なんだよ」
「戦うからね」
「そうだよ。トレーニングだってあるしな」
これを欠かしてはならない。それも毎日だ。
「始終動いて動いてだからな」
「あんた達も大変だね」
「だからなんだよ。本当にな」
「カロリーもかなり摂らないと駄目なのね」
「他の栄養だってそうだよ」
ビタミン各種やカルシウムもだった。
「野菜も果物も牛乳もかなり摂ってるよ」
「食うのも仕事っていうんだね」
「その通りだよ。本当に食うのもな」
剣崎は牛丼を食べ続けながら話す。
「仕事だよ」
「あんた達も大変だね」
「まあこれが仕事だからな」
「受け入れてはいる」
橘も言ってきた。やはり牛丼のおかわりを注文しながら。
「さもないと本当に身体がもたない」
「それはフレイムヘイズもだけれどね」
マージョリーは笑って述べた。今度は。
「やっぱり食べないとね」
「身がもたないか」
「そうなるか」
「どうしてもね」
まさにだ。そうだと剣崎と橘に話す。
「牛丼も五杯は食べないとね」
「そうか。けれどスタイルの方は」
「気にしなくていいのか」
「それは大丈夫よ」
安心していいというのだ。
「あたしもかなりカロリー使うからね」
「戦うからか」
「俺達と同じく」
「そうよ。だからよ」
こう話すのだった。明るく。
「何しろ命賭けて戦ってるからね」
「ならいいけれどな。とにかくな」
剣崎が言う。
「これ食ったらいいよな」
「あたしの居候先にだね」
「連れて行ってくれるか」
「いいよ。酒もあるからね」
「いや、酒はいいさ」
剣崎は笑ってそれはいいとした。
「だから昼から酒飲む趣味はないからな」
「あら、つれないわね」
「つれないも何もあんたまだ飲むのかよ」
彼等の世界に来た時、つまり初対面の時点で飲んでいた。これが第一印象だった。
しかもまだ飲むという。剣崎が呆れるのも当然のことだった。
それでだ。こう言うのだった。
「たまには肝臓休めろよ」
「あたしの肝臓は何よりも強いのよ」
「そういう生活してると本当に身体壊すからな」
「これ位で壊れてたら何百年も生きられないわよ」
こうした話をしながらだ。一行は牛丼をそれぞれ何杯も食べた。そのうえでだった。
店を出てマージョリーの居候先に向かう。そのうえでこの世界での仲間達との本格的な出会いの時を迎えるのだった。
第四十六話 完
2012・6・11
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