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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四十六話 新世界へその一

                          第四十六話  新世界へ
 剣崎一真は橘朔也にこう言っていた。場所は虎太郎の家だ。
 そのリビングで二人でコーヒーを飲みながらだ。こんなことを言っていた。
「まあ。最近色々な世界を飛び回ることになってますね」
「そうだな。スサノオが仕掛けてきてな」
「ええ。ただ」
「ただ。何だ」
「俺達の出番はまだですかね」
 こう言うのだった。ここで。
「そろそろだといいんですけれど」
「そうだな。俺も最近な」
「こっちの世界で戦ってばかりですからね」
「どうも他の世界での戦いを知りたくなった」 
 それでだというのだ。
「どういった世界に行くかわからないがな」
「ですよね。何か皆それぞれの世界に行ってますから」
「俺達はどういった世界になるのか」
「そこが楽しみですね」
「全くだ。ただ、だ」
「ただ?」
「俺と御前は飛べる」
 橘はコーヒーを飲みながらだ。剣崎に冷静にこのことを話した。
「それが大事だ」
「飛べることがですか」
「相川始と睦月は飛べはしないがな」
「ええ、何段かのジャンプですね」
「あとの三人もそれはできるからな」
「空での戦いも考えておかないと駄目ですか」
「どうやら他の世界では空中での戦いも多い」
 このことは他のライダー達から聞いていた。それで知っていることだった。
「それに対することも考えておこう」
「そうですね。とにかくですね」
「何時でも出られる様に心構えはしておこう」
「そういうことですね」
 こうした話をしていた。二人で。
 そのコーヒーを飲みながら話す二人のところに白井虎太郎が来た。そしてこんなことを言ってきた。
「二人共ボードの本部には行かないの?」
「ああ、今日は俺達はな」
「非番だ」
 だから今ここにいるというのだ。
「部屋に帰ってもゲームするだけだからな」
「ここでこうして話をしているんだ」
「ううん、てっきりまたボードが崩壊したのかと思ったよ」 
 虎太郎は何気に不吉なことを言った。
「そういえば栞さんもいないし。おかしいと思ったよ」
「流石に今はボードも防衛省の管轄だから大丈夫だろ」
「そう簡単に潰れはしない」
 前のボードの様にそうなって二人が失業することもないというのだ。
「いや、あの時は本当にどうなるかって思ったけれどさ」
「安定した組織になって何よりだ」
「仮面ライダーだって外部からの協力者入れて七人だしな」
 相川と上城のことである。外部からの協力者とは。
「俺達も楽になったよ」
「もう生活に困ってもいないからな」
「まあそれはいいことだよね。けれどねえ」
 ここで虎太郎は首を捻りだ。二人のところに来て座ってから言った。三人でソファーに座りそのうえでだ。コーヒーを飲みながら話すのだった。
「防衛省だからね。管轄が」
「ああ、予算は苦しいんだよ」
「設備投資もよくない」
「何であんなに予算ないんだろうな」
「それが不思議だ」
「自衛隊にお金が回されるからね」
 防衛省といえば自衛隊だ。ボードは一応自衛官にはならない。
「だからお金はないのは仕方がないよ」
「まあ給料は出るしスタッフもいるからな」
「組織として存在しているのは有り難い」
「予算がないのは仕方ないよ」 
 虎太郎は二人にそれは諦めろと告げた。
「前のボードみたいに崩壊することがないだけましだよ」
「けれどスタッフってマシンの整備も俺達がやってるからな」
「事務は栞さんだけだ」
「所長がいて俺達ライダーがいてな」
「それだけの組織だ」
「よくそれで動いてるね」
 組織としてだと。虎太郎は呆れた顔で返した。
「凄い組織だね」
「ああ、俺もそう思う」
「ボードは何かが違うよ」
「あまりいい意味でなくともな」
「というかね」
 また言う虎太郎だった。
 
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