仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十五話 仮面ライダーの心その十
「敵の足元、そこにね」
「どうすればいいのかな」
「まずは足払いだね」
ウラタロスは具体的なアドバイスを出した。
「多分それを受けてもこけないけれどね」
「それでもバランスは崩れるね」
「そうそう、そこだよ」
まさにその点だとだ。ウラタロスは言う。
「相手のバランスを崩したらそこが付け入るところだからね」
「だからこそだね」
「敵がテンポよく動いてるのならそのテンポを崩せばいいんだよ」
そういうことだった。テンポのいい相手にはそれだというのだ。
そして良太郎もウラタロスのその言葉を受けてだった。即座に。
右足をさっと動かし、そして。
ダイアモンドヘッドのその足を払った。柔道の足払いの要領だ。
だがウラタロスの予想通りだった。ダイアモンドヘッドはこけない。何とか踏ん張る。
しかしそこに隙ができた。注意がそこにいきバランスが崩れた。
しかもテンポのいい攻撃も止まった。そこにだった。
電王はその手に持っている剣を一気に横薙ぎに振った。それでまずはそう斬った。
返す刀で縦だった。ダイアモンドヘッドを十文字に斬った。それを受けてだった。
ダイアモンドヘッドは立ったままその動きを止めた。そのうえで。
カイの姿に戻りだ。こう電王に対して言った。
「やるもんだな。相変わらずだな」
「流石に今のは効いた筈だ」
ジークがこうそのカイに告げる。
「立っているのがやっとだな」
「そうだよ。やってくれたよ」
カイは怒りの目で電王を見据えて言う。
「俺は怒ったよ。そういう顔してるだろ」
「で、これで終わりなのかよ」
今までの戦いの経験からだ。モモタロスは終わりではないと直感していた。
それでだった。こうカイに告げるのだった。
「まだもう一回あんだろ」
「そうだよ。じゃあこっちの世界での切り札を出してやるよ」
カイ自身もそのことを認める。それでだった。
その全身を光らせた。その瞬間だった。
大爆発が起こった。咄嗟のこの爆発に電王も避けられなかった。
「うわっ!」
「野上!」
ルイズがその爆発に巻き込まれた電王に対して叫ぶ。だが電王の姿は今は見えない。
そのうえで煙が立ち込める中で戦士達はしきりに周囲を見回す。スサノオが何かを仕掛けて来ることは明らかだからだ。咄嗟にそうしたのだ。
だがそれが消えた時にだ。宮殿の横にだった。
あの巨大な竜が姿を現した。その漆黒の竜は。
「エンシェントドラゴン・・・・・・!!」
「その姿になったのか!」
ルイズと才人がその禍々しい巨体を見て忌々しげに呟く。まだそれぞれの相手との戦闘中だったがそれは中断しテいた。それどころではなくなっていた。
「あんた、その姿で」
「俺達を倒すつもりかよ!」
「倒せるんなら倒してみるんだな」
カイの声でこう返してきた。
「そうじゃなければ面白くとも何もないからな」
「待てカイ!」
エスマーイル、ルイズと死闘を繰り広げていた彼がスサノオに問うた。
「まさかその姿で」
「ああ、さっきまで有り難うな」
「さっきまでだと」
「俺元々エルフの国には興味がないからな」
それでだというのだ。
「ライダー達と一緒に踏み潰してやるからな」
「やはり信用できなかったか」
エスマーイルもだ。スサノオ、つまりカイの胡散臭さは察していた。最初からだ。
「蛮人達との戦いの助けになると思い手を結んだが」
「あんた達みたいなのもいればそっちの娘達みたいなのもいる」
ティファニア、そしてルクシャナ達を見ての言葉だった。
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