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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四十五話 仮面ライダーの心その八

 開かれたその扉に飛び込む。そのうえで突破口を開いた。
「私に続け!」
「よし!」
「行くか!」
 そのアニエスに続いてだ。他の戦士達も雪崩れ込もうとする。だが。
 その彼等の前にエルフ達も殺到する。二つの門で死闘がはじまった。
 電王とルイズ、それに才人は正門のところにいた。
 そこから宮殿に入ろうとする。だがその彼等の前に。
 テュリュータが出て来た。それにだった。
「エルマーイル・・・・・・!」
 ルイズが彼の名前を忌々しげに出す。
「あんたもいたのね」
「蛮人か」
「あんたのことは忘れてないわよ」
 怒りに満ちた声でルイズは彼に告げた。
「ティファニアに対して言ったこと、今もね」
「ふん、蛮人との間に生まれた娘のことか」
「ティファニアは蛮人でも何でもないわよ!」
 毅然としてだ。ルイズはこう反論した。
「立派な人よ!誰よりも優しい!」
「黙れ!貴様等蛮人に言われる筋合いはない!」
 エスマーイルも怒った顔で言い返す。
「我々を害してきた蛮人だ。それ以外の何だ!」
「この馬鹿!その血だけで人を判断するのね!」
「馬鹿とは何だ!」
「血だけで判断できない奴は馬鹿よ!」
 ルイズもわかってきた。このことが。
「人ってのはそれだけじゃないのよ!」
「戯言を!蛮人の血は入っているだけで害だ!」
「言ってくれるわね」
 怒った顔になってだ。ルクシャナも言ってきた。
「あんたね。その顔ね」
「裏切り者か」
「そう思うなら勝手に思うといいわ。けれどね」
「何が言いたい、御前は」
「あんたの今の顔同じよ」
 こうエスマーイルに言うのだった。ルクシャナも。
「あんたが大嫌いな人間とね」
「蛮人と。何処がだ」
「その偏見で歪んだ顔がだ」
 人間の醜い部分を映し出した顔だというのだ。
「本当にね。エルフと人って同じだってわかったわ」
「何処が同じだ。我々と蛮人の」
「心がよ。いい部分もあれば悪い部分もある」
 両方を観てだ。ルクシャナも言うのだった。
「今のあんたは悪い部分が思いきり出てるわね」
「言うか、まだ」
「何度でも言うわよ。あんたみたいな人がいるから戦いがなくならないのよ」
「私は蛮人に正義の鉄槌を下しているだけだ!」
「それでティファニアにあんなことを言って許されるの!」
「何度も言う!その女は蛮人だ!」 
 共にいるティファニアを見据えての言葉だ。彼女はベアトリスに抱かれて護られているがその目は苛まれた様に悲しい。その目での彼等を見ていた。
「それ以外の何だ!」
「じゃあその蛮人が目を覚ませてあげるわよ!」
 ルイズがまた告げた。
「あんただけは許さない!命だけは助けてあげるから覚悟しなさい!」
「面白い!蛮人風情が私を倒すか!」
 二人が戦いに入る。この言葉を合図として。
 そして才人は剣を構えてだ。テュリュークと対峙していた。テュリュークも対峙している。
 その対峙の中でだ。才人は言った。
「あんた達を倒して。そして」
「この都を占領しエルフを征服するか」
「生憎だがそんなことはどうでもいいんだよ」
「では何故ここに来た」
「あんた達の下らない偏見を捨てろ!」
 才人が言うのはこのことだった。
「そんなもの何処かに捨てちまえ!」
「では私に勝ちか」
「そうだ!約束しろ!」
 エルフのレイピアを構えたテュリュークにだ。才人はさらに言う。
「俺が勝ったらな!エルフと人の派手なパーティーを開け!」
「私に勝てたならばな」
 テュリュークはその才人に対して言葉を返した。
 
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