仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十三話 エルフ軍強襲その二
「そうとも限らないよ」
「やっぱり姿を自由に変えられるから?」
「だからですか」
「うん。それにスサノオは気紛れなところもあるからね」
「ううん、じゃあどういう姿で来るのかしら」
「これまでも色々な姿を取っていたみたいですけれど」
「どうも。最近は」
最近のスサノオの姿の傾向をだ。良太郎は分析した。
「それぞれの世界に合わせてるみたいだね」
「ワルプルギスの夜?」
ルイズは魔法少女の世界でのスサノオの姿を言った。
「けれどライダーになって出て来たこともあるから」
「一概には。本当に言えないのね」
「うん、けれどどちらにしてもね」
「出て来たら倒すしかないわね」
「さもないとこっちの世界がどうなるかわからないから」
それ故にだと述べてだ。そうしてだった。
こうした話をしながらだ。良太郎達はその鋳造場に着いた。そこでは剣や槍、それに甲冑が次々と造られていた。鍛冶屋達のその働きを見てだ。ルイズは満足そうに言った。
「いい感じね。皆頑張ってくれてるわ」
「おお、ピンク女じゃねえか」
鋳造場にモモタロスがいた。その彼がルイズに気付いて顔を向けてきた。
「良太郎に青ガキもいるじゃねえか。何の用だよ」
「えっ、青ガキって」
「おう、手前だよ」
才人を指し示しての言葉だった。
「手前青い服だろ。だからだよ」
「青ガキですか」
「いい仇名だろ。どうだよ」
「ええと。私の仇名もだけれど」
「ちょっと。その仇名は」
「センスないにも程があるけれど」
「俺ここまで酷い仇名はじめて聞いたよ」
ルイズも才人もだ。モモタロスの仇名にはだ。
呆れた目になっている。その目での言葉だった。
「幾ら何でもね。ピンク女って」
「青ガキなんて。ないんじゃないかな」
「ああ、モモタロスの仇名はね」
良太郎が呆れる二人に話す。
「こういう感じだかな」
「そういえばハナを鼻糞女って言ってるわね」
「ハナさんと鼻を引っ掛けてね」
「そのままっていうか。他にも亀とか熊とか」
「鼻たれ小僧とかオデブとかね」
「モモタロスって名前のセンスゼロなのね」
「ある意味において凄いよな」
二人でモモタロスのそのネーミングセンをこきおろす。そしてそれを言われたモモタロスはムキになった感じを見せてだ。こう二人に反論した。
「おい、俺のネーミングセンスの何処が悪いんだよ」
「何処から何処までもね」
「酷過ぎると思うけれど」
「何処がだよ。ストレートでいいだろ」
「私ね。これまでチビとか貧乳とか散々言われてきたけれど。一番嫌だったのはゼロよ」
コンプレックスの材料が多いのもルイズなのだ。かなり複雑な立場でもあるのだ。
「けれどピンク女ってのは」
「だからそれが嫌だってのかよ」
「幾ら何でもそのままに過ぎるでしょ」
「おめえと似た奴はどいつもこいつもチビこいからな」
「あっ、そうなの」
「っていうか俺は人の身体のことは言わないんだよ」
モモタロスのポリシーだった。このことは。
「だから手前はピンクだ。ついでに言えばあのでかい赤女と青女は何処だよ」
「ああ、キュルケとタバサね」
「こっちに来てねえのかよ」
「二人共傭兵を雇いに行ったわ」
それでだ。今ここにはいないというのだ。
「別の場所よ」
「何だよ、じゃあ今ここにはいねえのかよ」
「そうよ。そう言うあんた達はどうなのよ」
「そういえばウラタロス達は何処かな」
鋳造場にはモモタロスしかいない。それで良太郎はモモタロスに彼等の所在を尋ねたのだ。
「何処に行ったの?」
「ああ、あいつ等なら車で剣や槍を運んでるぜ」
「あっ、そうしてるんだ」
「俺はここで留守番なんだよ。順番でな」
留守番をしているというのだ。
「そうしてるからな」
「そうなんだ。じゃあ」
「また戻って来るからな。しかしかなり造るんだな」
「これでも足りない位よ」
ルイズは目を曇らせてモモタロスの今の言葉に応える。
「戦争になれば幾らでも必要になるから」
「そういうものかよ」
「仮面ライダーの武器は消耗しないみたいだけれどね」
「うん、そういうことはないよ」
「けれど普通の武器は壊れるし消耗するのよ」
そうなるとだ。ルイズは良太郎にも話す。
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