仮面ライダー エターナルインフィニティ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三十九話 世界は広いんだよその九
「まあ。幸せになれるのならいいんじゃないかな」
「素っ気無いわね」
「思うことがないからね」
「あんた感情そのものが本当にないのね」
「そうだよ。ないから」
特に思うこともないというのだ。キュウべえはありのまま話す。
「そういうことでね」
「まああんたはそういう生き物だからね」
さやかもだ。キュウべえについてはこれで終わるしかなかった。
「いいけれどね」
「とにかくだよ。問題は」
「ええ、ワルプルギスの夜ね」
マミは真面目な顔になりキュウべえのその言葉に応えた。
「あの力。尋常なものではないから」
「あたし達全員で束になってかかってだよな」
「それで何とかなるかどうかだけれど」
マミは杏子にも話した。
「全力を出して。そうして」
「協調してだよな」
「スサノオの力は強大だよ」
キュウべえは二人にも話す。この様に。
「君達四人、ほむらを入れても仮面ライダー達を加えてもね」
「勝てるものじゃないわね」
「けれど全員だとわからないよ」
戦士達全員という意味である。
「皆がいたら」
「そうよね。本当にね」
「そう。一人の戦力なんてちっぽけだよ」
キュウべえはそうした視点から話す。
「けれどあれだけいたら」
「例え相手が神様でもよね」
「勝てるだろうね」
キュウべえはさやかにこう言った。
「後は作戦次第だね」
「作戦って。囲んで総攻撃すればいいんじゃないの?」
さやかは本当に単純にこう考えていた。
「それで終わりじゃない」
「いえ、それは何でも」
「単純過ぎるだろ」
マミと杏子がすかさずといった感じで突っ込みを入れた。
「そう簡単にはいかないわよ」
「やっぱりもっとちゃんとした作戦じゃないとな」
「えっ、けど囲んで総攻撃だから」
さやかだけがわかっていない。
「いけるんじゃないの?」
「だから。そういうのじゃなくてね」
マミは先輩、そして魔法少女達のリーダーとしてさやかに話す。
「もっと。誰が何時どういった攻撃を仕掛けるとか」
「そういうのがないと駄目なんだよ」
杏子は困った顔でさやかに話す。
「御前そこまで考えてるか?」
「いやあ、そういうのはちょっと」
右手を頭の後ろにやってだ。さやかはその姿勢で答えた。
「ないけれど」
「まあさやかに作戦とかいってもな」
「無理だっていうの?」
「というか御前頭使うの苦手だろ」
「身体使うのは得意よ」
「つまり頭使わないんだな」
このことはだ。杏子もよくわかった。
「全くな。じゃあいいや」
「いいって?」
「作戦は乾さん達が考えてくれるしな」
「特に草加さんね」
マミは彼に注目していた。
「あの人強いだけじゃなくて頭もいいから」
「だよな。参謀タイプっていうのか?」
「そういう人もいてくれるから」
だからだというのだ。
「作戦の方は大丈夫よ」
「少なくともさやかが考える訳じゃないからな」
「あたしそんなに馬鹿かしら」
「少なくとも頭を使うことは向いてないね」
キュウべえは馬鹿という言葉は使わないがさやかを馬鹿と言った。
「君学校の成績も悪いよね」
「正直高校はスポーツ推薦でしか行けそうもないわ」
「そうだね。君部活色々やってるけれど」
「怪我とかはしないのよ」
身体は頑丈だった。それもかなり。
「だから高校はいけそうだけれど」
「何で碌に学校行ってなかったあたしより成績悪いんだろ」
「しょうがないじゃない。勉強してもわからないから」
「幾ら勉強しても頭に入らないのかよ」
「そうなのよ。あたしも困ってるけれど」
「御前本当に馬鹿なんだな」
「馬鹿馬鹿言わないでよ」
さやかがこう言うとだ。またキュウべえが言ってきた。
ページ上へ戻る