八条学園騒動記
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第三百話 ナンはいなくてもその八
「じゃあもう後はね」
「任せられるな」
「じゃあこの話はこれで終わりで」
ロザリーはそのことを実感しながら述べていく。
「後はどうしようかね」
「何か食べに行く?」
ジミーが提案してきた。
「ラーメンか何かでも」
「ラーメンかよ」
「うん、どうかな」
ジミーはこうロザリーに話す。
「カレーラーメンとかね」
「カレーラーメンってあの和食かよ」
「うん、あの変わったラーメンね」
連合の日本以外の国ではカレーラーメンは和食になる。マウリアにしてもそもそもラーメン自体がないのでこの料理は和食と考えられている。
「それ食べに行かない?」
「あれ美味いのかよ」
「一回食べたことあるけれど」
ジミーは自分の経験から話す。
「結構いけるよ」
「カレーラーメンか」
「一体どういった料理だ」
「僕が言うカレーラーメンはインスタントだよ」
インスタントラーメンはこの時代でもある。人類の最高の発明の一つはこの時代にも生きている。
「それだけれどね
「インスタントとなるとだ」
どういったものか。ビアンカは少し想像してから述べた。
「インスタントのカレーうどんと同じか」
「そっちは知ってるんだ」
「ああ、中々美味いなあれは」
「麺が平たい感じでね」
「それがいいな。だがカレーラーメンとなると」
「麺がインスタントうどんの幅広いのじゃなくてね」
そこが違ってくるというのだ。うどんとラーメンでは。
「インスタントラーメンのあの縮れた細いのになるんだ」
「あの麺か」
「そう。どうかなそれで」
「確かに美味そうだ」
これが話を聞いたビアンカのコメントだった。
「それをスーパーで買ってか」
「これから皆で食べない?」
「よし、ではだ」
ビアンカは三人の中で最初に乗った。ジミーのその言葉に。
「それを買って食べるか」
「僕の家でね」
「僕も乗った」
次に賛成してきたのはアルフレドだった。
「カレーラーメンというのも面白そうだ」
「うん、じゃあアルフレドもだね」
「元々インスタントのカレーうどんは好きだ」
それもまた独特の、かつ絶妙の味があるからだ。
「インスタントのカレーラーメンもあるというのならな」
「食べてみたくなるよね」
「そうなる。それでは僕も乗らせてもらう」
「勿論あたしもね」
最後のロザリーはにこりと笑って乗ってきた。
「それ一緒に食べようね」
「じゃあ四人だね」
「さて。それじゃあ今からスーパーに行って買って」
ロザリーは軸になって話を進めだした。
「皆で鍋に入れて茹でて食うか」
「カレーにラーメンだからね」
だからだとだ。ジミーは笑顔でこんなことも言った。
「暖まるからね」
「そうだね。カレーはそうだね」
「今日は寒めだから丁度いいよ」
ジミーは笑顔で言ってそうしてだった。
四人でスーパーに行ってカレーラーメンを買ってジミーの家で食べた。それは確かに美味しかった。
ナンはいなくても 完
2012・6・7
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