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ハイスクールD×D 蒼き凶鳥

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原作前
第一章 大戦期
  第二話

なんとか間に合ったか。
光の槍をくらう直前にガンダムの起動に成功した俺は、ルナ・チタニウム合金製のシールドで防ぎきることに成功した。
「鏡君、なの?」
「ああ、なんとか間に合ってよかったよ」
「鏡君、その姿は」
「あとで話す。それより一つ頼みがある。今すぐ本隊に戻ってこのことを知らせ、援軍をよんできてくれ」
「でも、それじゃ鏡君が」
「俺は大丈夫だ。今の俺は不可能を可能にさえできるからな」
「……死んじゃだめだよ」
「ああ、まかせろ」
セラは名残惜しそうにしながらも本隊に戻っていった。


「援軍をよばれるわけにはいかんからな、さっきの悪魔を追え!!」
コカビエルが堕天使に追撃命令を与えていたので、
「させるかよぉっ」
俺は堕天使の一人にビームライフルは放った。
ドヒューンというガンダム特有の発射音とともに放たれたビームは吸い込まれるように堕天使の一人に直撃し、その堕天使は消滅した。
「バカな!?一撃で中級堕天使が消滅だと!? まさか奴のビームは最上級悪魔の一撃と同位だというのか!?」
これで残りはコカビエルを除いて11人か、
「なめやがって、ふざけるなっ」
「待て、早まるなオルテガっ」
先ほどの堕天使(オルテガ)が接近しながら光の槍を放ってくる。
「甘いな、二つ目」
俺はオルテガに照準を合わせ、ビームを放つ。
放たれたビームは光の槍を打消しながら進みオルテガに直撃し、オルテガは消滅した。


「くそっ化け物め」
そういいながら堕天使たちが一斉に攻撃してくるが、ガンダムのランドセルのバーニアの出力を上げ回避する。
「なっ速すぎる!?」
ビームの射線上に二人の堕天使がくる位置に移動した俺はその引き金を引いた。
ビームは一人目に直撃しそのまま貫通、二人目に突き刺さり消滅した。
「これで四つ目」
「なにをしている!!はやく先ほどの悪魔を追え」
そういわれた堕天使の一人が全速力で俺の後ろを抜けていく。
だが、
「逃がしはしないっ」
俺はそのまま振り返らずにビームライフルを左腕の脇の下に構え、いわゆるニュータイプ撃ちの格好で一撃。
背中を撃たれた堕天使は悲鳴を上げながら消滅する。


「く、クソォォォォーーーーっ!!」
堕天使二人が必死の形相で槍を投げてくる。
シールドを構え敢えてその攻撃の中を直進し、ビームライフルを放つ。
「そ、そんな? 直撃を受けているのにナゼ!?  うっうわぁぁーーーー!!」
これで七つ目か、あと五人。
地上戦は不利と判断したのか残った堕天使は空から攻撃をくわえてきた。
「なめるなよ、ガンダムがただの白兵戦用モビルスーツでないことを見せてやる!」
そういいながらガンダムのバーニアを最大出力にして跳躍し、一番低く飛んでいた堕天使(ガイア)を踏みつけた。
「お、オレを踏み台にしたぁ!?」
ガイアを足場としさらに高く跳躍し真下にビームを放ち、ガイアに直撃させる。
そのまま空にいた四人のうち二人をビームライフルで撃ちぬく。
「まさか、ヤツはあの姿で空中戦に対応してるだと!?」


残った二人のうち一人にのしかかるような形で地面に着地し、その堕天使を地面に叩き付ける。
バキィッという音から堕天使の骨が砕けたことがわかったが、俺は堕天使に頭部バルカンを至近距離で放ち続けた。
最後の一人は恐怖で顔を歪め、半狂乱になりながら光の槍を振り回してくる。
ビームライフルの弾数を確認すると、
「あと二発か」
弾数の少なくなったビームライフルとダメージを負ったシールドを破棄し、そのまま堕天使に近づき翼の一枚を引きちぎった。
「ギャァァーーーーー!! 私の翼がァ」
激しく叫びながら堕天使は槍を構え飛びかかってくる。
俺はビームサーベルを引き抜き構え、その堕天使の胸に突き刺した。
突き刺したビームサーベルを引き抜くと同時に堕天使は消滅した。


「三分? 十二人の中級以上堕天使が三分と経たずに全滅だと!?」
「あとは貴様だけだコカビエル」
「面白い、このコカビエル直々に貴様を滅してくれる!!」
俺とコカビエルは互いに近接戦をしかける。
ビームサーベルと光の槍がぶつかるたびに激しいスパークがおこりながらも互角の戦いをみせる。
(これは、神様に戦いの才能をもらって成功だったな)
そう思いながらも迫りくるコカビエルと切り結ぶ。


どれほどの時がたったか判断がつかない。
五分、十分あるいは一時間かもしれない。
「その年でこの私と互角にわたりあうとはな」
「その年ってお前俺の年齢しらねぇだろ」
「ふん、私ほどの者になれば年齢ぐらいわかるのだよ」
「あっそ!!」
そして再びビームサーベルを振り下ろす。
このままでは経験の差で直にこちらがやられるだろう、だが、
「フフッ」
「なにがおかしい、気が狂ったか?」
「いや、おれの勝ちだよコカビエル」
「なに?  まさか!?」
「お前もわかるだろう、今こっちに上級以上の悪魔一個中隊規模が接近している。部下もいた状態ではどうかしらんが、部下も全滅、貴様も疲労している状態ではただではすまないだろうな」
「貴様一人に部下を全滅させられた時点で私の負けか」
「どうする?このまま戦って死ぬか、撤退するか二つに一つだ」
「撤退したとして貴様が追ってこない保障はない」
「残念ながら、今の俺にそんな余裕はないっ!!」
「ふんっ!! 気に食わんが今は撤退させてもらおう。……貴様、名は?」
「鏡夜・N・ハルファスだ」
「覚えておこう、鏡夜・N・ハルファス貴様は私が殺す」
そういいながらコカビエルはその場から消えた。



コカビエルが消えて少しして、援軍が到着した。
「鏡君!!大丈夫だった!?」
「ああ、大丈夫だセラ。ご覧の通り無事だよ」
「よかった~」

「鏡夜」
「父上」
「力を使ったのだな……」
「はい、申し訳ありませんでした」
「いや、謝ることはない。これからはその力の使用を許可する」
「ありがとうございます」
「なに、説明は私にまかせておけ。私はお前の父親なのだからな」
そういって父上は踵を返しさっていった。


俺はガンダムを解除しセラに向かい合う。
「鏡君、あのねさっきの鏡君は凄く、凄くかっこよかったよ!!」
「っ///」
そのときのセラはいつもよりかわいらしく思えた。
 
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