ゼロの使い魔 武器と魔法と技術と知識はつかいよう
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チートスペックな少年
さてさて俺は四歳になりました。んで、今日が誕生日です。にしても・・・・・・これまでもそう思ってたけど、貴族って誕生日だけでこんなに金使っていいのか?と考えてしまうぐらい凄い光景が広がっている。山のようなケーキ、金粉の載ったスープ。とか色々、ていうか、料理になんでもかんでも金粉載せれば良いってわけじゃないだろうに・・・・・・
「マックス、誕生日プレゼントだ」
「ありがとうございます父上」
だいたい今もらった誕生日プレゼントが複数っておかしいだろ、しかも半分が杖、残りの半分が本だぞ・・本はあってもいいかも知れんが・・・・・・杖はいらないでしょ・・・・とまあもらったプレゼントをあさっていたら白い本が出てきた。他の本と表紙の色が違うのでめくってみると白紙だった。
「父上、これは?」
「ん?なんだ?こんなもの買った?気に入らないなら回収しとくがどうする?」
どうするか・・・・そう言えば神に四歳になったら知りたいことを知れる本をよこせって言ったんだっけ?
「いえ、頂いておきます」
「それとだなマックス」
「なんですか」
「お前の魔法の学習を始めようと思う」
「分かりました、して、師範は?」
「落ちつけ、入れ」
父上が扉に向かって声をかけると扉が開き、一人の男が入ってくる。髪は金色、背丈は190ぐらい、やせている感じ、若い、まだ24ぐらいかな・・・・手に持つ杖は苔の生えた長い杖(スタッフ)。
「お初にお目にかかりますマックス様、今日より魔法の学習を担当させていただきますアーロンです」
ちょっと待て・・今こいつの言った言葉はそのまま受け取るとおかしくなるぞ・・・・一つ目、『今日より』というところ。二つ目、『魔法の学習を担当』というところ
「アーロンは魔法の担当だ。普通の勉強はクラリスが担当してくれる」
クラリスはうちのメイド長だったはずだ。
「さ、マックス、アーロンに魔法を習って来い」
マジで今日からですか・・・・・・
ということで現在庭に出てきました。アーロンに自己紹介をしてもらったところ、虚無を除く系統全てが使えて、火がトライアングル、風がライン、残りの二つ、水と土がドットだそうですが・・・
「杖とチャッチャと契約しちゃってください。その後でないと魔法は教えることができませんので」
という感じであまり教えるのは上手くなさそうです。
杖は、父上から誕生日プレゼントとして貰った中の一つで、作られたばかりと思われる短い杖(ワンド)を選び、現在契約中です。
杖は、これから体の一部と同等に扱うのだから・・・・・・
手に持つ杖と感覚がつながった。さっきよりも杖が手にしっかりあっている気がする。これが契約終了の証かな?と思いアーロンのほうを向くと、ぎょっとした顔をして、口がパクパクしていた。
「も、もう、契約終了ですか・・・」
「多分ですけど」
「たった数分で終わるとは・・・今日は魔法自体は教えないつもりだったのですが。まあいいでしょう。コモンマジックのライトから始めましょう」
コモンマジック、どの系統にも含まれない簡単な魔法、そのため全魔法の中で最も最初に学ぶ魔法である。
「手本を見せますからね・・・・・『ライト』」
アーロンが『ライト』というのと同時にスタッフの先端に光が付く、小さな光る球体が現れたという方が正しいか?
「ではマックス様もやってみてください」
「はい・・・・・・・・・・・・・・・・・『ライト』」
アーロンが見せた数十倍は明るい球体が、杖の先端部分で光る。その明りは、影を作らないほど明るかった。
「すごいですね・・・・・・・・・・・・・」
しばらくすると光は弱まっていき、アーロンのライトと同じくらいの明るさになっていく。
「・・・・・・それを消すことはできますか?」
「やってみます」
心のなかで消えろと念じるとライトは効力を失い消える。
「すぐにできませんね・・それを素早くできるように、それと明るさを自由にコントロールできるようになれば完成です。まあそれは今度追求することにしましょう。適性を調べてみましょう」
「適正ですか?」
「ええ、各系統の簡易魔術を使えるかどうかを調べるんです。当然虚無は除きますよ」
ちょっとしたジョークを混ぜることでこっちの緊張をほどいてくる。こういうとき、テストのときはこういった簡単な気遣いが嬉しかったりする。
「最初は水です。手本を見せますから真似してください・・・・コンデンセイション」
アーロンの前に一メートルほどの水の球体ができる。
「ではどうぞ」
自分の前に水の球体ができるイメージをしながら唱え、発動させる。
「コンデンセイション」
十メートルくらいの水の球体がしばらくの間作られていたが、形が崩れ始め、地面に落下する。
「凄いですね、水の適性が物凄いですよ」
「ありがとうございます」
「では次に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
この後他の属性の適性も調べ、全てにおいて凄い適正だったらしい。自分でも驚いたのが火だった。コントロールにミスッた、というのもあったが地面を大きくえぐった。アーロンによると、全系統において、トライアングルクラスの魔法の威力だったらしい。
とある一室
「コンラート様、マクシミリアン様の魔法はとんでもない力を持っています」
その部屋にはコンラートとアーロンが二人でいた。
「どれくらいの威力だ?」
「あのままなら簡単にスクウェアクラスに到達するかと」
スクウェアは超一流の使い手と呼ばれる。それだけスクウェアクラスの使い手は少ないのだ。
「・・・・・そうか、他の者には口外するなよ」
「了解しました」
「ところでマックスは今どこで何をやっている?」
「書斎でクラリス殿に勉強をさせられていますが」
「見に行くかな」
マックスのことが結構気になるコンラートであった。
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