| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

対決!!天本博士対クラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百三十六話


                   第五百三十六話  蜂蜜とレモン
 タミーノとフィガロも華奈子、美奈子と共に走っている、二匹はライゾウと違い日々鍛えてもいるので疲れはない。それどころか。
 ランニングを終えお風呂を出て来た美奈子、そして華奈子に毎日こうしたものを差し出す程だった。
「あっ、今日もなの」
「いつも悪いわね」
「いえ、お気遣いなく」
「私達は使い魔ですので」
 だからいいというのだ。
「ご主人様達の為に何かをすることも使い魔です」
「その務めなので」
「だからなのね」
「こうして毎朝ジュースを用意してくれるのね」
「ランニングの後の水分、栄養の補給です」
「その為のものです」
 出してくるのはジュースだ。人参に林檎、葡萄やオレンジ、セロリ等を入れてミキサーでミックスさせたものだ。
 それを毎朝二人に出して言うのだ。
「タロさんとライゾウ君はお料理を用意してくれていますので」
「そちらと一緒にお飲み下さい」
「ええ、それじゃあ」
「今日もね」
「そしてです」
「これも用意していますので」
 二匹は他のものも出してきた。それはというと。
「今日は蜂蜜にレモンを浸したものを用意しておきました」
「これもお召し上がり下さい」
「あっ、いいわね」
「これもね」
 美奈子も華奈子は満面の笑顔になった。二匹の心もそこに見たからだ。
「じゃあ有り難くね」
「頂くわ」
 二人は笑顔でそのレモンの蜂蜜漬けを受け取って口の中に入れた、するとえも言われぬあまずっぱが口の中を支配した。
 この味に喜びを感じていると。
「ご主人、朝御飯できたぜ」
「いつもの梅干もあるよ」
「それじゃあ今から」
「そっちも頂くわね」
 梅干はライゾウとタロが作ったものだ。実は彼等が料理が得意なのだ。
 それで主達に朝を振舞っている。そのメニューは。
「今日はベーコンエッグとサラダ、それにトーストだぜ」
「洋風だけれど梅干もいいよね」
「ええ、身体にいいから」
「是非もらうわ」
 美奈子と華奈子は笑顔で述べた。そしてだった。
 二人での朝食と梅干も食べる。華奈子は食べ終えてから美奈子に言った。
「じゃあ歯を磨いてね」
「学校ね」
 美奈子も笑顔で華奈子の言葉に頷く。そのうえで明るい笑顔で学校に向かう、マラソン大会に向けて準備は進んでいた。


第五百三十六話   完


                            2012・10・24 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧