対決!!天本博士対クラウン
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第五百十九話
第五百十九話 二人の提案
春奈と赤音はこう華奈子達他のクラウンのメンバーにこう話した。
「あの、よかったらだけれど」
「歌詞のことだけれどね」
こう他の四人に切り出したのである。
「私達でやるよりね」
「他の人にしてもらわない?」
「他の人って?」
華奈子は二人の提案を受けて彼女達に顔を向けた。
「誰?その人って」
「私のお兄ちゃんとね」
「私のお姉ちゃんなの」
二人のそれぞれの兄と姉達に助けを借りてはとうかというのだ。
「古い言葉なら私達学校の勉強でまだ習ってないけれど」
「お姉ちゃん達はもう習ってるからね」
二人の兄と姉達はそうしたこと、つまり古文を勉強しているのだ。だから昔の言葉も知っているというのだ。
「だからどうかしら」
「私達もね」
「ううん、どうかしら」
話を聞いてからだ。華奈子は他の三人、当然そこには美奈子も入っている。
その三人に問うたのである。
「春奈ちゃんと赤音ちゃんの言う通りにする?二人のお兄ちゃんとお姉ちゃんに手伝ってもらう?」
「そうね」
美奈子が華奈子のその問いに答える。美樹と梨花は考える顔になってそれで答えられなかった。考えがまとまっていないからだ。
だが美奈子は彼女なりに結論を出せた。それでこう華奈子に言ったのである。
「このままの歌詞じゃね」
「難しいよね」
「ええ、かといってもね」
それでもだとだ。美奈子は華奈子にさらに言う。
「私達で歌詞をアレンジというか今の言葉にしてみても」
「難しいっていうのね」30
「やっぱり。私達昔の言葉を訳すにはね」
「まだお勉強が足りないっていうのね」
「そう。だからね」
それでだというのだ。
「私達でやるよりも」
「二人のお兄ちゃんとお姉ちゃんになのね」
「そう。助けてもらおう」
美奈子は華奈子にはっきりと言った。
「そうしてもらおう」
「それがいいのね」
華奈子も考える顔になってその上で述べた。
「ここは」
「私達だけで出来ることと出来ないことがあるから」
美奈子はこのこともわかってきた。それでこう言うのだ。
「その方がいいと思うわ」
「それがいいのね」
「そう思うわ」
「そうなのね」
華奈子は美奈子の考えを聞いて頷いた。そしてだった。
美樹と梨花も言う。六人でそれぞれどうするかといった話になっていくのだった。
第五百十九話 完
2012・8・24
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