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対決!!天本博士対クラウン

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第四百五十一話


                     第四百五十一話  姉のズボン
 赤音はだ。ある日ジップとハリーにこんなことを言った。
「ううん、前から思ってたけれど」
「前から?」
「前からっていうと?」
「いや、お姉ちゃんのことだけれど」
 赤音の姉のだ。葵のことだというのだ。美人で彼女にとっては自慢の姉だ。
 その姉についてだ。彼女は自分の使い魔達に話したのである。
「お姉ちゃん制服以外はズボンじゃない」
「そうだね。葵さんって確かにね」
「いつもズボンだよね」
 ジップもハリーもだ。どちらもだ。
 それぞれだ。こう言ったのである。その葵のことをだ。
「脚奇麗だからスカートも似合うと思うけれど」
「それでもだよね」
「ズボンってあれじゃない」
 眉を顰めさせてだ。赤音はそのズボンについても話した。
「どうしても脚が全部隠れるから」
「折角スタイルがいいのに勿体ない?」
「そうだよね」
「それじゃあ何か」
「勿体無いけれど」
 使い魔達の言葉も聞いてだ。そうしてだ。
 赤音はふとだ。こんなことを考えてから述べたのである。
「じゃあね。あたし考えたんだけれど」
「考えたって?」
「何を?」
「うん、お姉ちゃんにスカートはいてもらおうってね」
 そう考えているというのだ。
「どうかしら、この考え」
「そうだね。悪くないね」
「いい考えだと思うよ」
 ジップとハリーもだ。赤音のその案に賛成した。こうして話は決まった。
 葵にスカートを刷いてもらうことになった。早速だった。
 彼女は姉にだ。このことを提案するのだった。
「お姉ちゃん、ズボンじゃなくてね。たまにはスカートなんてどう?」
「スカート?」
「そう、はいて欲しいけれど」
 葵に直接頼んだのだ。赤音は小細工の類が嫌いだからだ。姉に直接言ったのだ。これで断られる危険も考えたがとりあえずは正面突破でいくことにしたのだ。
 姉のその奇麗な目を見て問う。そしてだ。
 葵はだ。一呼吸置いてから妹に答えたのだった。
「わかったわ。けれどね」
「いいの?」
「いいけれど条件があるわ」
「条件って。何?」44
 赤音は葵の言葉に首を捻る。そのうえで姉に尋ねた。
「スカートはいてくれるのは嬉しいけれど」
「ええ、それはね」
「何なの?」
 葵はにこりと笑って赤音にその条件を話す。そしてその条件を聞いた赤音はだ。またしても首を捻ることになった。そうしてそのうえでだ。姉のスカート姿を見ることになったのだ。


第四百五十一話   完


                    2011・12・23 
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