対決!!天本博士対クラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四百十四話
第四百十四話 脱脂粉乳
ミルクについて言うライゾウにだ。華奈子が言った。
「それ脱脂粉乳だから大丈夫よ」
「ああ、そういえば脱脂粉乳に切り替えるって話あったよな」
「これまで飲んでいたミルクが切れたから」
その時点でだ。どうしたかというと。
「それで脱脂粉乳にしたのよ」
「そうだったのか。全然気付かなかったな」
「だから品種改良で味がよくなってるから」
あの伝説のまずさを誇った脱脂粉乳ではないというのだ。
「言うなら赤ちゃんが飲むみたいな」
「粉ミルクか」
「それよ。栄養もあるし」
「身体にもよくてか」
「味もいいのよ」
「しかもカロリーも少ない」
いいことは続く。
「そういうのだよな」
「そうよ。だからどれだけ飲んでもいいから」
「わかったぜ。じゃあ飲むからな」
「そうそう。どんどん飲んで」
華奈子は明るい笑顔でライゾウに話した。
そしてだ。そのうえでこんなことも言うのだった。
「あたしも飲んでるしね」
「御主人も脱脂粉乳飲んでるのかい?」
「脱脂粉乳じゃなくて低カロリーの牛乳よ」
それを飲んでいるというのだ。
「あと豆乳に野菜ジュースもね」
「色々と飲んでるんだな」
「人間は猫と比べて色々なものを飲まないといけないの」
この辺りが中々複雑だった。人間は猫や犬に比べて色々な栄養が必要なのだ。それでなのだ。華奈子もその三つを飲んでいるというのだ。
「美奈子もそうしてるしね」
「えっ、美奈子ちゃんもかよ」
「そうよ。身体にもいいし成長もさせてくれるし」
まだ成長期の二人だった。
「それに胸もね」
「胸は別にいいだろ」
「何言ってるのよ。胸は大きくないと意味がないじゃない」
「そう言うのが素人なんだよ」
「素人って」
「胸は大きくても小さくでもいいんだよ」
ライゾウは言い切った。
「どっちもどっちで魅力があるんだよ」
「そうなの?」
「そうだよ。巨乳にも貧乳にも」
ライゾウの主張は続く。
「よさがあるんだよ」
「胸は大きいに限るんじゃ」
「そう言うのがまだまだなんだよ」
そうだと言ってだった。ライゾウは。
今はだ。その脱脂粉乳を飲むのだった。
第四百十四話 完
2011・8・15
ページ上へ戻る