対決!!天本博士対クラウン
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第三百二十九話
第三百二十九話 あらたなお掃除ロボ
掃除という名の破壊と殺戮をまたしても行っている博士。だが博士の遊びはこれで終わりではなかった。博士にとっては破壊と殺戮は遊びなのだ。
こんなことをだ。小田切君に言うのだった。
「あの世紀末の漫画じゃが」
「北斗の○ですね」
「そうじゃ、あれじゃ」
伝説になっている漫画である。名作と言ってもいい。
「あれの消毒じゃが」
「消毒って。あの漫画で」
「ほら、汚物がどうとかあったじゃろ」
「ああ、そういえば」
ここで小田切君もわかった。
「ありましたね、そういうの」
「あれはよいのう」
博士の言葉が感心するものになっていた。
「実にな」
「けれどあれを言っていたモヒカンって」
その漫画の特徴はモヒカンは悪党というものがある。もっと言えばモヒカンは雑魚である。主人公に惨殺される運命が待っている。登場すれば死ぬ者達だ。
「博士に消毒される口ですよ」
「まあわしもじゃ」
博士自身も言う。
「ああいう雑魚はじゃ」
「嫌いですよね」
「見ていると生体実験に使いたくなる」
やはりこう言うのだった。
「どうにもこうにもな」
「じゃあ何で話に出したんですか?」
「まあちょっとな」
「ちょっとって」
「考えていることがあるのじゃ」
こんなことも言う博士だった。
「あの漫画からヒントを得てな」
「それでなんですか」
「ヒントは至るところに転がっておる」
やはり博士は天才である。ありとあらゆるものから発明等のヒントを得てしまうのだ。ただしそれが世間の役に立つことは絶対にない。
「だからじゃ」
「それで何をするんですか?」
「それはできた時にわかる」
今は言わないのであった。
「そういうことじゃ」
「まあ何となく予想はつきます」
博士の側にいるとわかることだった。
「それは」
「そうじゃろ」
「ええ、それじゃあそれが完成するまでですね」
「研究室に篭る」
実に素っ気無く述べる博士だった。
「それではな」
「ええ、留守番しておきますんで」
こうしてまた研究室に篭る博士だった。また騒動が起こるのだった。
第三百二十九話 完
2010・10・28
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