対決!!天本博士対クラウン
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第二百八十五話
第二百八十五話 ビルも破壊して
本社のビルも取り囲んだ。そうしてだ。
「さて、第二幕じゃ」
「潰すんですね」
「どっちにしても潰すのは趣味じゃ」
博士の趣味だ。紛れもなく破壊が趣味なのである。
その博士がだ。また言ったのである。
「好きなだけやらせてもらうぞ」
「けれどあいつはいないんですよね」
「そうじゃな。しかし社長、それもジャーナリストならば己の会社と共に死ぬのが本来の姿じゃ。自分が真っ先に逃げてはお門が知れるというものじゃ」
「今の総理大臣も平気でそうしますよ」
小田切君はその総理が嫌いだった。
「もう自分だけ逃げて後は」
「友愛じゃな」
博士も極めて冷淡に述べた。
「所詮はその程度じゃ。逃げるのなら逃げるといい」
「天下に恥を晒すからですか」
「恥を晒したことに気付かないのならそれならそれでいい」
それもだというのだ。実に素っ気無い言葉のままである。
「恥を恥と思わない輩はそれまでじゃ」
「まあ大したことはないっていうか碌でもない奴なのは事実ですよね」
「恥を恥と思わなくなった時最も恐ろしい腐敗がはじまる」
博士は珍しく道徳的な言葉を言ってみせた。
「もっとも世の中そういう奴も多いのじゃがな」
「博士は腐敗はしないですね」
確かに破天荒で非常識であってもだ。それはなかった。
「それはないですよね」
「腐敗なぞ小者のなるものじゃ」
博士の言葉はここでも素っ気無い。
「所詮はじゃ。そしてじゃ」
「そして、ですね」
「そうした輩は天下に裁かれる」
そうなるというのである。それは確かに真理であった。
「では。わしのやることはじゃ」
「破壊ですか」
「我が愛するロボット達よ」
そのカイザージョーやエンペライザー、ガメオに対しての言葉である。
「徹底的に破壊するのじゃ」
「明日の一面凄いでしょうね」
「それもまた楽しみじゃ」
またそれを楽しみだというのである。
「さて、見るのじゃ小田切君」
「はい、じゃあ」
小田切君はグリーンティーを飲みながら話す。
「その記念すべき場面を見させてもらいますね」
「おお、次から次に壊れていくのう」
博士が言っているそばからだった。ロボット達がビルを粉々にしていく。
そして瞬く間に跡形もなくなった。後はまたしても更地だった。
「よいぞよいぞ」
「まあこれはいいですけれどね」
小田切君もあの新聞社も球団も嫌いだった。だからこれで終わったのだった。
第二百八十五話 完
2010・5・3
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