対決!!天本博士対クラウン
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第二百四十六話
第二百四十六話 のどかな先生達
華奈子と美奈子達がガメオの凄まじい攻撃に耐えている頃。今田先生と今日子先生はそれぞれの箒に乗ってある場所に向かっていた。
その中で。今日子先生が今田先生に尋ねてきた。
「ねえ香織ちゃん」
「何?今日子ちゃん」
空の上でも二人は二人だった。のどかなやり取りである。
「あの娘達だけれど」
「大丈夫よ」
にこりと笑って今日子先生に返していた。
「あの娘達ならね」
「まだいけるのね」
「充分ね」
笑みはそのままにこりとしたものである。
「いけるから」
「そう。じゃあ瞬間移動はしなくていいのね」
「いけるわ。それに」
ここで今田先生はさらに言うのであった。
「こうしてあの娘達も頑張るのもね」
「いいっていうのね」
「そうなのよ」
こう言うのである。
「だから。今はね」
「急がなくていいのね」
「かえって急いだらいけないわ」
逆に、というのである。
「それはかえってね」
「急がないの」
「そう、急がないの」
また言うのであった。
「穏やかにでいいわよ」
「のどかにね」
「あの娘達は頑張ってくれるから」
自分の生徒達をよくわかっていた。そうした意味でこの先生は中々立派な先生であると言えた。そしてそれだけではなかったのである。
今田先生はさらに。こんなことを言うのだった。
「ただね」
「ただ?」
「あの娘達が危なそうなら」
それでも顔も言葉も穏やかなままである。
「その時はね」
「一気に、なのね」
「ええ、そうしましょう」
穏やかだがこう言うのである。
「その時はね」
「わかったわ。それじゃあ今は」
「ゆっくりでいいわ」
あくまで今は、というのである。
「それでいきましょう」
「ええ。それじゃあここでも」
指を鳴らすとだった。二人の前に白いカップに入った紅茶が出て来た。
「お茶をね」
「飲むのね」
「そういうことよ」
こうして空の上でもお茶を楽しむのだった。先生達のこうした性格はここでも変わらないのだった。
第二百四十六話 完
2009・12・11
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