| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

対決!!天本博士対クラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百話


第二百話  先生達は
 今田先生はこの時何をしていたかというと。実に呑気なものだった。この先生の場合はそれが常なのでこれもまた問題なのだが。
 小百合先生と二人でお茶をしていた。また二人で遊んでいたのだ。
「ねえ香ちゃん」
「何?小百合ちゃん」
 その明るい調子でケーキも食べていた。
「これからどうするの?」
「どうするのって決まってるじゃない」
 その明るい呑気な調子で答える今田先生だった。
「それはね」
「決まってるのね」
「そうよ。このまま飲みましょう」
 こう小百合先生に答えるのだった。
「お茶をね」
「そうね」
 そしてにこやかに返す小百合先生だった。
「今日もね。仲良くね」
「ところで小百合ちゃん」
 今田先生はのどかなまま言葉を返してきた。
「このお茶は何処のお茶なの?」
「セイロンのお茶よ」
 つまりセイロンティーということだった。
「それだけれど」
「あっ、セイロンティーなのね」
「どうかしら。ローズティーもあるけれど」
 それもあるというのだった。
「そうよ。このセイロンティーを楽しみましょう」
「今はね」
「これが終わったらローズティーよ」
 それも飲むというのだった。
「お茶菓子は」
「今はチョコレートパイだけれど」
 喫茶店でのどかに話していくのだった。
「ローズティーの時は何にしようかしら」
「いいのがあるわ」
 今田先生はまたにこりと笑って答えてきた。
「パイの次はケーキにしましょう」
「ケーキね」
「ええ。ローズケーキ」
 そういったものもあるのだった。当然薔薇を入れたケーキである。
「それをね。皆でね」
「そうね。じゃあ」
「薔薇には薔薇よ」
 今田先生のにこりとした笑みでの言葉は続く。
「それでいいわね」
「そうね。薔薇尽くしでね」
「楽しめばいいわ」
「香ちゃんの生徒さん達にも御馳走しましょう、今度はね」
「そうね。美味しいものは皆で食べて飲まないとね」
「その通りね」
 こんな調子だった。とにかく呑気な彼等であった。


第二百話   完


                  2009・6・7 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧