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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第二十五話 決戦乙女その十一

「ふん、小娘達か今度は」
「あっ、何よその態度」
 アンクのその言葉にだ。ヒデヨシは口を尖らせて言い返したのだった。
「物凄く失礼じゃないですか?」
「小娘を小娘と言って何が悪い」
「だからそれが失礼なんですよ」
「ああ、こいつ口悪いから」
 火野がすぐに二人の間に入る。
「気にしないでくれよ」
「そうなんですか」
「うん、それでなんだけれど」
 すかさずだ。火野は話を変えてきた。
「今度の戦いはどの世界になるかだよな」
「ふん、何処だろうとだ」
 アンクの態度は相変わらずだった。
 そのぶしつけな態度で火野の隣に座ってだ。何処からかアイスキャンデーを出してそれを舐めながら言うのだった。
「スサノオなら倒すだけだ」
「それだけって」
「御前は戦って生きろ」
 その右手、そこだけグリードのそれで火野を指し示して言う。
「俺の為にだ。いいな」
「わかってるさ。じゃあアンクも」
「俺は御前を楯にして生きる」
 悪びれないふりをして言う。
「つまりだ。御前が死んだら俺もいなくなるということだ」
「何でそうなるんだよ」
「御前が死ねばその分敵の攻撃が俺に来るからだ」
「それで死ぬっていうんだ」
「そうだ。だから御前は死ぬな」
 エゴイズムを装っての言葉だった。
「わかったな」
「わかったよ。それじゃあ」
「そういうことだからな」
 こんな二人のやり取りを聞いてだ。ヒデヨシはこんなことを呟いた。
「ひょっとしてアンクさんって」
「ええ、素直じゃないわね」
「ただそれだけの人なんですね」
「グリードだっていうけれどね」
「そうみたいですね」
 こうだ。マサムネとも話すのだった。そしてだ。
 その話からだ。ヒデヨシはあらためてアンクを見て言った。
「アンクさんって火野さんのことを心から信頼してるんですね」
「おい待て、何故そうなる」
 予定調和の様にだ。アンクはヒデヨシに反論する。
「俺はただだ。俺が生きてメダルを集める為にこいつを利用しているだけだ」
「ほら、そう言っても実は」
「おかしなことを言うと只ではおかないぞ」
 一応すごんでもみせる。
「いいか、おれは小娘でも容赦はしないからな」
「まあまあ。いいじゃないか」
 今度は伊達明が間に入って来た。そうしてだ。
 彼は立ったまま陽気にコーヒーを飲みながら話すのだった。
「これから長い付き合いになるんだしな」
「長い付き合いですか」
「ああ。宜しくな」
 伊達も笑顔でだ。ヒデヨシに挨拶をする。
「仮面ライダーバーズやってるから」
「確かお医者さんですよね」
「そうだよ。一回死に掛けたんだよ」
 自分の左のこめかみをだ。左手の人差し指で指し示しながらだ。
 そのうえで笑顔でだ。ヒデヨシに話すのだった。
「もうその元は取ったけれどな」
「何か普通に凄いことになってたんですね」
「人間生きてたら色々あるさ」
 この辺りも実に気さくな伊達だった。
「まあそういうことで。これからもな」
「はい、お願いします」
「さて、次の出番はひょっとしたら俺達かな」
 伊達は明るい顔のままコーヒーを飲みながら言う。
 そしてだ。傍らにいる後藤慎太郎にこんなことを言ったのだった。
「後藤ちゃん、準備はいいよな」
「はい、何時でもいけます」
「ならいいさ。じゃあどの世界に行ってもな」
「戦うんですね」
「俺と後藤ちゃんがいたら大抵のことはやれるさ」
 こんなことも言う伊達だった。
 
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