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開闢のリリカルなのは~混沌魔術師と遊戯王~

作者:幻想花札
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第壱話『起床』

私は夢を見ている

闇雲から雷と共に嵐をその総身に纏う真紅の龍

大地を呑み込み砕きながら雄叫びを上げる青白き巨兵

闇雲を突如引き裂き太陽の輝きを持つ太陽竜

男の記憶にあった三幻神と称される三体の神が私の前にいる

さて、何故これが夢だと思ったか分からないよね?

まぁ三幻神が目の前にいるのだから夢に決まってんだろwwwwwwな事を思っている人は今すぐバックしなさいな

で、何故これが夢だと思ったかと言うと三幻神が見つめるその中央にある人物がいるからだよ

その人物は………あまり成長していない自分
つまりは身長は伸びないと言う事かな?鬱だ氏のう………orz

まるで三幻神を従えているかのような胸だけは何故かたわわに実ったその少女……女性は何かを呟いている

『……終わりが………このままでは………統合………これを……救済……』

何を言っているのか途切れ途切れで文章にはならない
だけど単語単語は非常に不吉である

ちなみに私は半透明な幽霊のように宙をフワフワと浮いているの

女性がその小さく真っ白な可愛らし手を前に出すとその手の中にアンクの形をした拳大の赤黒い宝玉が現れる

その宝玉を女性はゆっくりと………近くで宙にいる私に差し出してきた

え?

『貴女に……どうか滅びを………食い止めて………』

私はまるで念力にあったかのように手が動き、その女性の手にある宝玉を受け取った

それと同時に意識が浮上していく
目が覚めるようだ

目の前が真っ暗になる直前………声が聞こえた

『どうかお願いします………世界を………』

救って
















「ゃん………ちゃん…………ねちゃん………おき…りんねちゃん………輪廻ちゃん………」

声が……可愛らしい少女の声が聞こえる
どうやら私を起こしに来たらしい

「起きて!輪廻ちゃん!!」

「…………起きてる」

まだ霞が掛かった意識のまま返事を返し、私は………寝返りを打って毛布を被り丸まる

「……おやすみ」

「あ、うん
おやすみなさい輪廻ちゃん」

なのははそう返事して部屋を出ていく

それを感じた私はまた意識を夢の中に……

「って!おやすみじゃないの!もう朝なの輪廻ちゃん!!学校に遅刻しちゃうの!!」

眠らせる事は出来なかった
布団を奪われる私は吹き付ける寒さに震えながら恋人(と言う布団)を奪った悪女(なのは)を睨む

「………まだ眠い」

「眠いじゃないの!もう朝ごはんも出来てるんだから下に降りるよ」

「………ちっ」

舌打ちした私は未だ働かない頭を振りながらベッドから降り、そのまま黒い自らの尻尾を加える輪を型どった蛇が描かれた変わったパジャマを脱ぐ

「きゃっ!!」

突如悲鳴をあげるなのは
何事かと私はチラッと視線を向けるとなのはは顔を赤くしながら両手で顔を覆っている

………覆っている両手の指と指を開いて、その隙間で此方を含見しているなのはに少し冷たい目を向ける

なのはは私が士郎父さんに引き取られて新たな家で出会った

士郎父さんを庇って大怪我を負った私になのはは負い目があったのか初めはよそよそしかった

ある時野良犬に噛まれかけたなのはを私は庇って腕を噛まれた

幸い狂犬病にはならなかったが血塗れになった私をなのはは泣きながら手当てしてくれた

何処からかなのはの泣き声を察知した恭也兄さんと士郎父さんが駆け付けて来て病院に連れていってくれた

幸い骨には傷が無かったので傷口を縫ってそのまま家に帰った

家で血も繋がっていない私何かの為に部屋を用意してくれた自分の部屋で寝る前のストレッチをしているとなのはが訪ねて来た

なのはは今まで避けていた事を謝り、助けてくれた事に感謝した

私は別に気にはしていなかったので頭をナデナデしてその日は一緒に寝る事になった

その日からなのはは私にベッタリになり、何時も私の後ろを着いて来るようになった

因みに私の部屋はどこぞの黒魔術でもしていそうな部屋である。

太陽の陽を完全に遮る為に暗幕で部屋を囲んで真っ暗にし、床には歪な紅い五芒星が描かれている
その五芒星の中央に小さな机と椅子が置かれていて、その机の上には六芒星とその中央には大切に置かれた水晶が光っている

他にも棚には(本物かは内緒な)人の頭蓋骨やら何らかの標本等が置かれている

………こんな精神になったからかこんな部屋が落ち着くのだ

タロットを用いた占いや水晶占い等が趣味で、一体どういう訳か百発九十九中で当たるのである

何故百中ではないかと言うと行動次第では変えられるからである

まぁそんな訳で私の部屋は悪魔でも召喚するのかとツッコミ満載な部屋であり、こんな部屋になってからはなのはは私の部屋を怖がっている

まぁ常人の感性でこの部屋を好きと言う人間は何処か狂っているだろう

何せ始めてこの部屋を見た士郎父さん、恭也兄さんに美由希姉さん、桃子母さんは揃って私の正気を確かめて精神科に連れていこうとしていたから

心が壊れた故の感性だから改める等は不可能だし

まぁそんな訳で私は隠さず見てくるなのはに溜め息を吐きながら制服に袖を通す

私の制服は校長から許可を貰ってなのは達とは違う制服を着ている

まず私となのはが通う小学校は私立聖佯大附属小学校三年である

そしつこの小学校は白を9割りとした制服である

けどあれからと言うもの黒や赤に紫等と言った色を好む私は白を嫌っている

見るのには耐えられるが着るのはこう心(魂)が圧迫されるような苦しみが襲う

その為に私の制服は白を黒と紫にした制服である(星光の殲滅者のバリアジャケット)

「………着替え終わったから行く」

私は鞄を持って部屋から出る
なのはも顔を赤くしながらハッとしてすぐ追い掛けてきた

「………変態」ボソッ

「っ!?ち、違っ」

「……言い訳は不要
なのはのエッチ」

私は言い訳をするなのはの言葉を無視しながら階段を下りた 
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