仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第二十三話 甲冑乙女その六
「携帯かけたら一瞬で来るからね」
「どういう現象なのかしら」
「俗に言う井上ワープよ」
「井上?」
「東映ワープでもいいわ」
どちらにしてもワープだった。
「呼べばあっという間に来てくれるのが仮面ライダーなのは覚えておいてね」
「それはかなり便利じゃな」
突込みを入れたのはノブナガだった。
「わしも欲しいのう、その力は」
「そうですよね。便利ですから」
ヒデヨシはノブナガのその言葉に能天気な調子で頷く。
「学校にも遅刻しないし」
「あの、ヒデヨシさんの場合は」
マサムネはそのヒデヨシの話に呆れた顔で突っ込みを入れる。
「もっと早く起きないと」
「だって。幾ら寝ても足りないですから」
そのマサムネにこう返すヒデヨシだった。
「ですから」
「一日何時間寝てるの?」
「九時間は」
それだけ寝ているというのだ。
「寝ています」
「寝過ぎじゃないの?」
「そうですよね」
美波と美晴がヒデヨシの話を聞いて言う。
「それは幾ら何でも」
「極端ではないでしょうか」
「うう、小学生の頃は十二時間だったし」
バツが悪そうな顔になってだ。両手の人差し指を突付き合わさせてだ。ヒデヨシは分が悪い顔で言う。
「それに比べれば」
「まあ。十二時間はちょっとね」
「幾ら何でもですけれど」
「それから三時間も減ってるし」
何とかだ。ヒデヨシは言おうとする。
「いいわよね、九時間も」
「個人差はあるけれどね」
「それは確かにですけれど」
美波と美晴はまだ言う。しかしだった。
ヒデヨシはまだだ。何か言おうとするがだった。苦しいところだった。
その苦しい彼女がまだ言おうとするがだ。それより先にミツヒデが言った。
「それではだ」
「あっ、行かないといけないの?」
「御館様、どうされますか?」
ミツヒデはノブナガにも問うた。
「もうそろそろだと思いますが」
「そうじゃな。神社の奥に向かうか」
「そうしましょう」
こう話してだった。そのうえでだ。
一行は神社の奥に入ろうとする。しかしだ。
それより前にだった。この声が聞こえてきたのだった。
「ははは、やはり来たか」
「その声は」
「やっぱりここだったのね」
「如何にも」
その通りだとだ。スサノオの声がだ。光とキバーラに応える。
そのうえでだ。こう一同に言ってきたのである。
「さて、この世界でも君達と戦うことになるが」
「ちょっと聞きたいことがあるわ」
千姫が鋭い目でスサノオに問う。
「何でこの世界にしたのかしら」
「そのことか」
「そうよ。どうしてなのかしら」
「面白い世界だからだ」
これがスサノオの理由だった。
彼はだ。戦士達にさらに言うのだった。
「だからだ」
「女の子しかいないから」
十兵衛が考える顔で述べた。
「だからなのかしら」
「その通りだ」
まさにそうだと答えるスサノオだった。
「こうした世界は他にない」
「やっぱりそうなんですね」
「そうだと思っていたけれど」
ヒデヨシとマサムネが顔を見合わせて話す。
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