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黒子のバスケ~キセキを超えたキセキ~7人目の天才

作者:
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4. Blossom

 
前書き
どーも、空です!!
徹夜で意識が朦朧とした中書いたので、多少変なところがあると思います!申し訳ない・・・・・
てなわけで第3話、始まりです!! 

 

「はあー。それにしても進学校ってみんなこうなのか・・・?」

 俺は思わず呟いてしまった。

 ここ体育館まで来る途中にグラウンドを通ったが、煙草の吸殻やお菓子の空箱等とそれはひどいものだった。
 運動部の独特な掛け声も聞こえず、校舎の学生達の話し声が聞こえるぐらいだ。


「まあ俺も久々だから少しして帰るけどな」

 俺はそう言いながら体育館の扉を開ける。案の定誰もおらず、体育館の中央には自分が見慣れたバスケットボールが転がっていた。

 道具の管理ぐらいしっかりしろよ、と一人ごちながら、その場にあったバスケットボールをとる。

 その時ふと思った。
「暖かい・・・・。」

 ボールを触ると全体的にほんのり暖かく、さっきまで誰かが使っていたのだと推測する。

 取り敢えず俺はボールを右手に持ち、手首のスナップをきかせつつそのままセンターラインからリングに向かってシュートする。

 ボールは鮮やかな弧を描きながらリングに吸い込まれていった。

「・・・おしっ。次は・・・・」


 すかさず続いてボールを取り、独特なリズムでドリブルしていく。丁度フリースローラインに着くと、そのまま勢いを殺さずに大きくジャンプして、そのままリングにダンクを決め込む。

 手に伝わる僅かな振動が心地よく、思わず手を握ったり閉じたりする。

「どうやら怪我も随分治ったぽいな」
と思わず呟いた。今日学校に遅れたのも、病院に行っていた為である。
 医者には、『余り無茶に飛んだりしてはいけない』ときつい忠告を受けたが、早速無視してしまった。
『次からは気をつけよう』と思いながら、取り敢えず帰る用意をする。
 どっちにしろ俺は慣らしにきたので、あって入部しにきたわけではないので当たり前だが。


 帰る準備をして、いざ帰ろうと扉を開けると誰かとぶつかってしまった。

ドンッ

フラッ

「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ」 ドサッ ガシャン ガシャン ガシャン パリン グシャッ ベキッ ゴトッ・・・




「・・・・・・あの、大丈夫ですかぁ・・?」
 思わずおれはちょっと声が裏返ってしまった。
 だって今『グシャッ』いったぞ!?下手したら打ち所悪くてどうかなってるんじゃないか・・・?


と俺が取り敢えず急救車を呼ぼうと携帯に手を伸ばすと、丁度起き上がりその人は何とか立ち上がったようだ。
 しかし周りを見てとてもあたふたしだした。

 俺もそれにつられて周りを見渡す。



 ・・・・・・・・うん、色々とぐっちゃぐっちゃだ。そりゃああんなこけかたしたらそうなるだろう・・。
 品物を見るに、多分買い出しにでも頼まれていたのだろう。とはいっても俺にも責任があるので、取り敢えずぶつかってしまった人に話し掛ける。

「あの・・・、すいません!僕の不注意で・・」

と謝罪しようとした瞬間、その人はこちらにきて心配するように話し掛けてきた。

「大丈夫!?怪我はないかい!?」

正直、口からあんたのほうが大丈夫かよ!?と言いそうになったがすんでのところで堪えた。変わりといってはなんだが俺は取り敢えず答えた。

「それはこちらの台詞です!」

「僕は平気!」

「いや・・・、だって鼻血出てますしあの転び方は・・・」

「大丈夫だよ。こう見えても頑丈でね・・・・・ん?」

「・・・・?」
 
「ん゛ん~~~?」

「!?な、何です?」
 さっきからしきりに俺を見て、何かを思い出そうとしている。何だ一体?
 そしたらいきなり「!」みたいな顔をした。

「!!も、もしかしてきみ・・橙野(とうの)刹那(せつな)かい!?」

「え?え?」

 いきなり初対面の人が自分の名前を知っている事に、俺は恥ずかしながらもテンパってしまった。
 取り敢えず、何で名前を知っていたのか聞く。

「な、何で僕の名前を?初対面なのに・・・・」

 どうやら相手は興奮しているらしく、早口で喋ってくる。

「すごいっすごい!!ミニバスの有名プレイヤーじゃあないか!
去年の県大会でも大活躍!!未来のエースプレイヤーに会えるなんて!!
何度か君の出た試合を見たことあるよ!!その身長から想像出来ないくらいの凄いジャンプ力だったね!!」

「そ・・・・そうですか・・・」
思わず驚く。まさか自分がそんなに有名になっているなんて・・。
『キセキの世代』とか呼ばれていた天才共は皆、帝光中学に入ったのは知っていても可笑しくない情報だけれど、何で俺?
というか・・・

「で、でも何でそんなにミニバスに詳しい・・・」

そう言おうとした時に、体育館の裏からぞろぞろと柄の悪い連中が出てきた。
しかも何かこっち見てるし。またからまれるのかーと思っていると、

「こんな所にいやがったのか。何油売ってんだよ天野よぁ・・!」
と不良の一人が話し掛けてくる。天野・・?と俺が思っていると、僕の隣にいた人が反応した。ああ・・・この人が天野っていうのか。
 そう考えていると、またもや不良の一人が話し掛けてくる。

「俺らの頼んだ買い出しはどーしたよ?あ゛あ゛?キャプテンよおぉ・・・?」

「赤川・・・・・」

「?あの人達は・・・・?」

 俺はふと気になって、隣にいる天野さん(多分先輩)に話し掛けた。

 天野は、一瞬悲しそうな顔をしつつも俺の質問に答えてくれた。

「・・・・・うちのバスケ部だよ・・・」
 俺はそれを聞き、俺は確かな苛立ちを感じた。
 なんか自分の大事なバスケが馬鹿にされたような気がしたからだ。

 そんな事を考えていると、どうやら連中が俺の存在に気付いたらしく、
「おい天野・・・・そのガキと遊んでたのか?」
と言ってきた。

「あ・・・・ごめん赤川・・・・買い出しは・・・・」

「あ゛――?」

 そう言って赤川は周りを見渡した。
「おいおい何だこれ?グチャグチャじゃねーかよ?」

「ごめん・・・今買い直しに行くからちょっと待ってて・・・・」

    ドッ   「ぐぁっ!?」

と言い切る前に赤川が天野さんを蹴りだした。

「な・・・!?」

「ちょっと待ってじゃねーだろオラ!?」  ガスッ

「・・・・」    ゴホゴホッ

「ガキと遊んでるヒマあんならすぐ行けよ?ホント使えねーキャプテンだな――」

 流石に度が過ぎていると思い、俺は赤川達に向かって叫んだ。

「おい待てよ!!お前らやりすぎだろ!?」

「あー?何だこのガキ?遊んでほしいのか?」

 ガキ・・・・?今こいつら俺のことガキって言いやがったよな・・・。
 何そんなに死にたいの?取り敢えず・・・
「誰がガキだ!!もういっぺん言ってみや・・!!」 「橙野くん!!」
 殴りかかろうとしたら、天野さんに止められた。

「あ、天野さん・・・?」

「君は関係ないだろ・・・?手をだしちゃダメだよ・・・?」 ヨロッ

「で・・・でもあの品物なら僕が・・・」「それでも・・」
そう言いながら天野さんは笑みを浮かべ、
「君のような将来有望選手が・・・こんな所でケンカしちゃあいけない」
と言った。

 そして再び赤川のほうを向き、
「なに・・・僕がもう一度コンビニに行けば済むことだからさ・・」

「・・・・・。」

「そうそう、天野はおりこうさんだなー」 ハハッ

「天野さん・・・なんで・・・そこまでみんなに・・・・」

「・・・・」
 そうすると天野さんは、一瞬悔しそうに頬を歪めた。

 そうすると、今度は赤川が口を開いた。
「キャプテンだからさ。部員(おれら)が抜けたらバスケ部は人数が足りなくなって、廃部になっちまうから大変だよなぁ?」

 それをきっかけに他の奴等も口を開きだした。
「はははっ!!仕方ねぇよなこんなバスケ部じゃあよ?」「入るやつなんてもういねーしな」「俺らに居てもらえるだけ有難くおもえ!」 ハハッ

「なぁ?キャプテン?」

「――ッ!?」
 俺は天野さんを見た。顔は笑っているが、肩は微かに震えている。
 きっとこの人は今までこうしてずっと一人で耐えてきたのだろう。
俺にはその天野さんの後ろ姿が、泣いているように見えた。

 そんな事を思っていると、天野さんが赤川に話し掛けていた。

「あ・・・・でもごめん赤川・・・ちょっと今手持ちが・・・少しお金貸してくれないかな・・・?」

 サイフの中身を確認しながら天野さんがそう言う。
「あ゛ー?金貸せって天野・・・お前さぁ・・調子にのってんじゃあねーぞ!!」

 赤川はそう言いながらサイフを蹴り上げた。小銭が空中に散らばる。俺はそれを・・・

SIDE OUT



* * *

SIDE 不良


「!?」「・・・・・あ゛?」「あ・・・あれ?小銭は?」「――?」

「796円・・・」 ちゃりんっ

「えっ・・・?」

 俺達が今不自然に消えた小銭を探していると天野の隣にいたガキが、いきなり手のなかにある小銭を数えだした。・・・ってえ、小銭?

 ま・・まさかこいつ・・!!今ばらまいた小銭をひろったってのか?空中で?

「お金はもっと大切にしましょうよ・・・?」

 あ、ありえねぇ!!そんな事ホントに出来ることなのか!?

「て・・・てめえ・・・なにがいいてんだよ・・・!」
そんな事を考えているとガキが喋りだした。

「ここのバスケ部にはガッカリです・・・」 「あ゛?」

 いきなり喋りだしたと思ったらこのガキ何を言ってんだ!?

「練習もろくにしないで部員はやる気のない不良ばかり・・・部としては底辺ですね!!」

「・・・」

「あ゛?だからなんだ?ケンカ売ってんのか?」

 俺達は思わずそういっていた。するとガキが、

「売っています!バスケで・・・!」

「はあ!?」

 俺は気が付けばそう漏らしていた。なおもガキは続ける。

「この僕からボールをとれたら・・・パシリでも何でも僕がやりますよ。とれそうにないなら辞退してもいいですよ?先パイ・・・?」

「っのガキ・・・!」 ムカッ
 
 おもしれぇ!!どんだけ自信あるか知らないが調子にのんなよ糞ガキ・・・

やってやろうじゃねぇか!!!





SIDE OUT 
 

 
後書き
てな訳で刹那が次回不良をバスケでぼこるんですが・・・・
まあ色々ありますけど、原作の黒子のバスケはまだ当分出ません・・・。
しばらくはオリ話で進めていきたいと思います!
感想・ご指摘どしどし受け付けております!! 
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