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髑髏天使

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第四十九話 停戦その十三


「どうぞ」
「ああ」
「それではな」
「頂きます」
 三人もそれに応えてだった。その雑炊を食べていく。そしてだった。
 雑炊も食べる。するとだ。
「すっぽんの味が生きているな」
「確かに」
「美味しいね」
 三人がそれぞれ言う。
「これがすっぽんの雑炊のよさだな」
「鍋の後の雑炊はな」
「それがいいんだよね」
「では今はだな」
「そうだな」
「そうしようね」
 こうしてだった。三人で頷いてであった。食べていくのだった。
 雑炊の後はデザートだった。アイスクリームだ。豆乳のアイスクリームを食べてだ。それが終わって勘定を済ませてであった。
 店を出る。するとだった。
 三人の前にだ。彼がいたのだった。
「随分と楽しんだようだな」
「その通りだ」
「美味いものを食べさせてもらった」
 店の駐車場である。そこでだった。牧村と死神は男に対して言うのだった。
「それで帰るつもりだったが」
「そうはいかなくなったか」
「そうだ。それではだ」 
 男は単刀直入という感じで二人に言ってきた。
「いいな」
「はじめるか」
「そうするか」
「相変わらず話が早いな。その通りだ」
 男も言い返してきた。
「でははじめるとしよう」
「ああ、待って」
 しかしだった。ここで目玉が男に言うのだった。
「ここじゃあれだよ」
「あれとは何だ」
「ほら、幾ら何でもさ」
 目玉は周りを見回してだ。そのうえで男に言うのである。
「ここじゃ人目につくよ」
「人の目か」
「うん、車も多いし」
 国道に面している店だった。それで夜でも車の往来がかなりあった。灯りが次々に飛び交っている。
「しかも人も多いし」
「私は構わないが」
「そりゃ君はいいさ」
「しかしか」
「僕達はそうじゃないんだよ」
 こう男に告げるのだった。
「そうはいかないんだよ」
「場所を変えろということか」
「そういうこと」
「そうだな。私としてもだ」
 男はだ。目玉の言葉に応えてきた。
「その方がいいな」
「その理由は何だ」
「何故そう言える」
「何故か、か」
 牧村と死神には微笑んだような声で返してきた。
「それは私の思うような場所に移れるからだ」
「混沌の世界のか」
「その中でか」
「そうだ。私はだ」
 ここでだ。彼はこんなことを言ってきた。
「持っている力の一つにあらゆる場所に瞬時に移動できるというものがある」
「神の力の一つ」
「それだな」
「それは私自身だけにできるのではない」
 他にもというのだ。
「貴様等も私の同胞達もだ」
「そうして今まで呼んできたのだな」
「妖魔や混沌の神々を」
「そういうことだ。私にはできるのだ」
 また言う男だった。 
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