髑髏天使
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第四十八話 妖神その九
「俺にも叔父位いる」
「だよね、確かに」
「牧村さんも人間だしね」
「やっぱりね」
「それでだ」
ここでさらに言う彼だった。
「叔父はMSXをやっていた」
「あっ、懐かしいね」
「それ久し振りだよ」
「あの頃よくやったよね」
「そうそう」
「あれもよかったよね」
「そのMSXのゲームだ」
その話もするのだった。
「俺はしたことがないがな」
「あれもねえ」
「凄かったよね」
「名作多かったけれどね」
「それでも難易度はね」
「えげつなかったよね」
妖怪達が言っていく。
「特にコナミはね」
「グラディウスのシリーズとかねえ」
「有り得ない位に難しかったし」
「グラディウスか」
牧村もこのシリーズは知っていた。最早古典的名作となっている。
「あれか」
「うん、あれ」
「あのシリーズのMSX版ね」
「えげつなかったんだよ」
凄いという域ではないというのだ。
「もうボスの戦艦酷かったし」
「二作目とかねえ」
「どれも酷かったよ」
「アーケードの3よりもね」
「凄かったよね」
「あれよりもか」
その三作目は牧村も知っていた。レトロゲームでしたことがあるのだ。彼のゲームの守備範囲はかなり広いものであるのである。
「難しかったのか」
「切れる位にね」
「フル装備でも簡単に死ぬし」
「それでクリアしたら本当のエンディングじゃないとか言われるし」
「それやるにも条件があって」
「何かと厄介だったんだな」
牧村もそれはわかった。話を聞いていてだ。
「そうしたシリーズだったんだな」
「うん、他にも魔城伝説とかね」
「あと夢大陸アドベンチャーもね」
「難しいの何のってね」
「ファミコンなんてお遊戯だったよ」
「そうそう」
「MSXのそれと比べたらね」
コナミに絞っての話だった。だがそれでもであるというのである。妖怪達の話は今は真剣そのものになっていた。昔を思い出しながらのやり取りであった。
「もう全然簡単」
「攻略本も多かったしね、ファミコンって」
「だよね」
「すぐに攻略もわかったし」
「気楽にやれたよ」
「あのドルアーガだってね」
またこのゲームの話にもなった。
「ナムコはまだ優しいゲーム多かったかな」
「かもね。ワープマンとかディグダグとかね」
「あとバトルシティもよかったよね」
「あれも名作だったね」
「色々やってたんだな」
牧村はあらためて妖怪達の遊びの深さに感心した。
「ファミコンまでもか」
「いや、ファミコンが一番だったけれどね」
「何ていうか。あれが原点だよね」
「あれがあったからテレビゲームできたし」
「今見ると画面チャチだけれどね」
「それでも。よかったよ」
ファミコンと聞いてだ。博士も言うのだった。
「ふむ。わしもやったものじゃ」
「博士もか」
「今は流石にPSPじゃがな」
それだというのである。
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