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髑髏天使

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最終話 日常その二


「最初は前田さんにするつもりだった」
「それで何でみなみちゃんなんだよ」
「どうしてなんだよ」
「妹が言ってきた」
 そのだ。未久がだというのだ。
「その娘に入れてくれとな」
「ああ、そういえば御前妹さんいたよな」
「そうだったよな、中学生の」
「その娘にか」
「言われた」
 一票入れてくれとだ。こうした話は政治の選挙でもあるだろうか。
「それでだ」
「成程な。妹さんはみなみちゃんのファンだったのか」
「そうだったのか」
「それでか」
「そうだ。それで俺もだ」
 彼自身もだというのだ。
「入れさせられた」
「成程な。そうした話ってあるよな」
「女の子もAKB好きな娘多いよな」
「案外多いよな」
「そうだよな」
 こう話す彼等だった。
「男だって男のアイドル好きだしな」
「俺実は特撮タレントだけれどな」
「俺はジャニーズな」
「ああいうのもいいよな」
 彼等も彼等でだ。同性のタレントが好きなのだった。
 その話になってだった。彼等はまた話すのだった。
「しかし。牧村がAKBか」
「一見合わないな」
「ああ、ちょっとな」
「何か違う感じだよな」
「妹にも言われた」
 その未久の話をだ。彼はまたした。
「そうな」
「ああ、やっぱりか」
「そう言われたんだな」
「そうだったんだな」
「言われた。俺がアイドル好きなのが嘘みたいだとな」
 実際にそう言われたとだ。彼は話す。そしてだ。
 彼はだ。己の好みもだ。友人達に話した。
「しかも前田敦子が好きと聞いてだ」
「余計に驚かれたんだな」
「そうなんだな」
「そんなに意外か」
 彼は言った。
「そこまで意外か」
「俺達でも意外って言うんだからな」
「そりゃ妹さんになるとな」
「そうだよな」
「そりゃそう思うだろ」
「だよな」
 友人達もこう話すのだった。実際にそうだと話してだった。
 笑いながらだ。こうも話すのだった。
「けれどそれでもいいよな」
「そうだよな。牧村もちゃんとアイドルに興味があるってわかったからな」
「若奈ちゃんって彼女もいてな」
「アイドルも好きでな」
「AKBの他の女優はだ」
 その女優の話もするのだった。
「北乃きいが好きだ」
「ああ、きいちゃんね」
「あの娘も好きか」
「趣味いいな」
「そう言ってくれるか」
 その女優の話を聞いてだ。彼は言うのだった。 
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