仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第十九話 動物園での戦いその十一
「だからいいわね」
「僕はできるのなら」
「死んだら色々と面倒よ」
ビアンカはこう竜司に言う。
「死ぬのは。わかるわよね」
「はい、生き返れてもそれでも」
いい気分はしない。竜司もそのことはわかっていた。
「ですから」
「そういうことよ。死なないことよ」
嫌な思いをしない為にだというのだ。
「わかったわね」
「はい、それじゃあ」
ビアンカに応えながらだ。竜司もだ。
その手にしている剣、スラッシュローズも持ちながら戦う。それを見てだ。
英理子はだ。満足した顔で言うのだった。
「竜司君も戦えるようになったわね」
「あの剣は何なの?」
「ジョージ君に貰ったものよ」
微笑んでビアンカに話すのである。無論彼女もそのステッキを振るいながら。
「それをね。竜司君にね」
「貸してあげてそうして」
「正直。私達普通の身体の人間は戦闘力は落ちるから」
それは否定できなかった。それを踏まえてだったのだ。
「だから。ジョージ君にもお願いしてね」
「成程ね。いい判断ね」
「自分でもそう思うわ。けれどね」
ここでだ。英理子は周りを見た。ファンガイア達の数はかなり多い。
四人のライダー達はそれぞれかなり強い。それでもだ。
数で押し切られかねないとも思われた。しかしだ。
ここでだ。彼が現れたのである。
「面白そうだな」
「来られたのですか」
「気が向いた」
甲斐がその声に顔を向ける。彼女は拳銃を出している。
その彼女が振り向いた方にだ。彼がいたのである。
漆黒の服を身に纏ったオニキスがいた。彼は悠然と戦場に来る。そのうえでの言葉だった。
「だから来たのだ」
「相変わらず素直じゃないわね」
その彼の言葉を聞いてだ。アイが言った。
「それはどうしようもないのね」
「言った筈だ。俺は誰とも群れはしない」
やはりこう返すオニキスだった。
そしてだ。こう言ったのである。
「だがそれでもだ。興味を持った」
「それでだね」
「君は来たというのだな」
「その通りだ。あんた達に対してもだ」
オニキスはキバとイクサにも応える。彼等が主力となり戦い続けている。
その彼等に応えながらだ。そうしてだ。
戦場に着くと翼を出した。その漆黒の翼を。
そのうえでだ。舞い上がりファンガイアに向かう。そうして黒い闇を放ちながら彼に問うた。
「スサノオだったな」
「そうだ。君がか」
「オニキス。ブラックドラゴンだ」
「この世界の四人目の竜か」
「俺の存在は知っていたな」
空を舞い戦いながらだ。オニキスはスサノオにまた問うた。
「そのうえで仕掛けてきたな」
「君だけではない」
「ローズ達もか」
「そうだ。君達四人の竜」
彼等全員をだというのだ。
「その君達全てを見たくて仕掛けたのだ」
「ふん、売られたのならだ」
「買うか」
「そうしたものはそうさせてもらう」
即ちだ。買うというのだ。巨大な漆黒の翼が大きく舞う。
「例え相手が神であろうともだ」
「では見せてもらおう」
スサノオもだ。そのオニキスに対して言う。
「君自身をだ」
「俺の戦いではなくか」
「そうだ、君をだ」
戦いだけではないというのだ。それはだ。
そうしてだった。彼等は戦いだった。
そのうえでだ。戦っていく。これで四人の竜が全て揃って戦うことになった。
第十九話 完
2011・12・1
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