ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第十六話 生徒会
小猫と闇慈の距離が近づいて数日後、特と言った問題は無かったがリアスの表情が暗く、放心している事が度々あった。。闇慈はこのことに気づいていたが口にはしなかった。
(何かあったのかな?リアス先輩)
(我にも分からぬ。ここはそっとしておくのが一番なのかもしれん)
そして今日の授業が終わり、何時ものように闇慈達がチラシ配りに行こうとするとリアスが話を持ち出した。
「イッセー。アーシア。チラシ配りは今週までで良いわ。そして貴方たちにはそれぞれの『使い魔』を持ってもらうわ」
「「使い魔・・・ですか?」」
二人はあまり理解していないようだった。するとリアス達はそれぞれの使い魔を召還させた。リアスはコウモリ。朱乃は子鬼。小猫は白い仔猫。祐斗は・・・
「ああ~~。お前のは見せなくていいぜ」
「つれないね」
一誠が遮った。続けてリアスが説明を始めた。
「悪魔とって基本的なのことよ。使い魔は主の手伝い、情報伝達、追跡にも使えるわ」
闇慈は気になったのか質問をすることにした。
「あの。リアス先輩」
「何かしら?アンジ」
「使い魔は悪魔だけが持つことが許されるんですか?出来れば人間である僕も持ちたいんですが」
「そうね・・・私もそこまでは分からないわ。事情を話せば『彼』なら分かってくれるかもしれないわね」
「彼って・・・」
そう言っていると入り口のドアにノックする音が聞こえた。朱乃が了承を取ると、黒髪の女子生徒を中心に6~8人の生徒が入って来た。闇慈はその人に見覚えがあった。
(この人は確か・・・生徒会長の『支取蒼那』先輩。どうして生徒会長がオカルト研究部に?)
「ごきげんよう、ソーナ。お揃いで今日はどうしたの?」
「お互い下僕が増えたことだし、挨拶を思ったから」
闇慈はソーナの言葉に再び疑問を抱えた。
「えっ?下僕って・・・まさか会長も?」
その疑問には朱乃が答えてくれた。
「彼女の真実の名は『ソーナ・シトリー』。上級悪魔シトリー家の次期当主様ですわ」
「悪魔ってリアス部長の家柄だけじゃなかったんですね」
一誠は驚きを隠せないようだった。ソーナは闇慈に目をやるとリアスに問いかけた。
「リアス。彼は?」
「そう言えば紹介してなかったわね。アンジ。ソーナに自己紹介を」
「あ、はい。初めましてこのオカルト研究部の部員で『黒神闇慈』と言います。今後どうぞお見知りおきを」
「ご丁寧にどうも。この部にいるってことは貴方も悪魔なのかしら?」
「いえ。僕は人間です。リアス先輩達が悪魔だってことは知っていますけど、おおやけ公に晒すつもりはありません。それに僕も『訳ありの人間』ですから(言えないよ。僕の体の中に死神が宿ってるなんて・・・)」
「そう。それなら良いわ」
そしてソーナ達も下僕に使い魔を持たせると言う話が出てきたが、使い魔を紹介させてくれる人は月に一度しか請け負って貰えないらしい。するとリアスが・・・
「ならここは悪魔同士。正々堂々の勝負をしましょう」
「勝負?まさか『レーティングゲーム』を?」
((レーティングゲームって何だろう?))
闇慈と一誠が疑問に思っているとリアスが言葉を続けた。
「まさか。まず許可が下りないわ」
「そうね。それに今のあなたには大切な体だから」
ソーナが何か皮肉な意味を込めた言葉を発すると、リアスの表情が一瞬だが強ばった。
(リアス先輩が一瞬だけど強ばった。これは何か大きな問題を抱えているようだな)
「・・・関係ないわ。そうねここは高校生らしくスポーツで決めましょう。何が良いかしら?」
そこにいる一同が考え始めた。そして何かをひらめいたのか闇慈がリアスに話しかけた。
「あの、リアス先輩」
「何かしら?アンジ」
「ドッジボールなんてどうでしょうか?シンプルだしアーシアにも出来ると思います」
「良いわね。オカルト研究部はそれで良いわ。生徒会はどうかしら?」
「それで良いわよ、リアス」
ソーナも了承し、明日の放課後に行われることとなった。
ページ上へ戻る