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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第十六話 四人の竜その九

「まあその頃のキュウべえはかなりの曲者だったみたいだけれどね」
「曲者ってのは心外だね」
 言えばすぐそこにだった。そのキュウべえがやって来た。
 そしてそのうえでだ。ソファーに挟まれたテーブルの上に来て話すのだった。
「僕は僕の務めを果たしているだけだし」
「あれっ、この子何か」
 サフィはそのキュウべえを見てふと声をあげた。
 そうしてキュウべえをまじまじと見ながらだ。こう言ったのである。
「サフィに似てる?そんな感じするけれど」
「うん、僕もそう思うよ」
 キュウべえ自身もだ。こうサフィに顔を向けて言葉を返す。
「君と僕は似てるね」
「そうよね。何処かが」
「あれっ、キュウべえを追い掛けてここに来たけれど」
「ここは何処じゃ?」
「全くわからんぞ」
 そして部屋にだ。今度は明久に秀吉、それに幸村が来てだ。そのうえで部屋の中を見回しながら言うのだった。
「ううん、今度の世界はここなんだ」
「何というかわし等の世界やライダーの人達の世界と変わらんな」
「そうじゃな。本当に同じじゃな」
「あれっ、君何か」
「ローズと似てる?」
 竜司とローズがだ。それぞれ明久と幸村を見て声をあげた。
「他人の気がしないけれど」
「どうしてなの?」
 そしてだ。サフィもまたしてもであった。秀吉を見て言うのだった。
「何かまたサフィに似てる人が出て来たし」
「ううむ、鏡を見ている様じゃ」
 秀吉もサフィと対していささか困惑している。そうしてだ。こんなことを言うのだった。
「わしのそっくりさんはキュウべえだけではなかったのか」
「というか貴方私じゃないわよね」
「違う筈じゃがな」
「何でこんなにそっくりに思えるのかしら」
「思えば妙なことじゃ」
 こう話してだ。首を捻る二人だった。そしてキュウべえもだった。
 サフィや秀吉を見てだ。こう話すのだった。
「何故か他人に思えない人が一杯いるなんてね」
「君も思うところがあるのか」
「いや、それはないよ」
 そうしたことはないとだ。キュウべえは名護に答えた。
「だって僕には感情がないからね」
「そうだったな。では感慨はないか」
「そうだよ。そうしたことはないんだ」
 キュウべえは名護に素っ気無い感じで話す。話しながらその舌で毛づくろいをしている。そうしながらこんなことも言うのだった。
「あの島田美波も巴マミにそっくりに思えるしね」
「そうした話何となくわかるけれどね」
 英理子は彼等の話を聞きながらこんなことを言った。
「まあお互いに感覚が似ている人がいるのはいいことよ」
「いいことなんですか」
「竜司君も悪い気しないでしょ」
 悠然と笑ってだ。英理子は竜司に返した。
「実際にね」
「そうですね。ええと、君名前は」
「吉井明久っていうんだ。宜しくね」
「僕は如月竜司っていうんだ」
 お互いににこりと笑って話す二人だった。
「こちらこそ宜しくね」
「うん、仲良くしようよ」
 心から親しみ合う感じの二人だった。そして幸村もだ。
 ローズを見てにこりとしながらだ。こんなことを言うのだった。
「よいのう。ローズというのじゃな」
「真田幸村さん?」
「幸村でよい。初対面じゃが御主ならよい」
 名前を呼び捨てでいいというのだ。
「他人とは全く思えぬからのう」
「ローズ、幸村のこと好き」
 自然とだ。ローズもこう話す。
「自分と同じこと感じるから」
「まあとりあえずだな」
 キバット三世がローズと幸村の周りを飛び回りながら話す。
 
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