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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第十五話 スサノオと決戦とハイパーカブトその六

 だがその彼もだ。田所に敗れた。そのことを自分から言うのだ。
「貴様はライダーになってか」
「蕎麦屋の親父としてだけじゃない」
「学業も備えていたか」
「仮面ライダーには多くの資質が求められる」
 そこには知力もあるのだ。学業なぞその中の一環に過ぎない。
「そのうちの一つを使ったに過ぎない」
「そうか。それによって私をか」
「倒させてもらった。それだけだ」
「わかった。では敗北を認めよう」
 三島もだ。得点がなくなってはどうしようもなかった。
「では私はこれで去ろう」
「しかしまた何処かの戦いでか」
「会おう、またな」
 こう言い残してだった。三島、グリラスワームも姿を消したのだった。その間に他の面々も戦いを終えだ。ハイパーカブトの戦いを見るのだった。
 ハイパーカブトは黄金の剣を手にキュリオスと闘っている。。それはまさにお互いの全てを賭けた闘いだった。その死闘を見てだった。
 明久がだ。強い顔になって言うのだった。
「凄いね。天道さん位の学力があったら」
「世界のどの大学でも行けますよ」
 瑞希もだ。その天道の闘いを見て言う。
「どの教科もあそこまでできるなんて」
「そうだよね。それこそハーバードでもマサチューセッツでもね」
「けれど。そうしたことには興味ないんですね」
「仮面ライダーとして戦うには必要なものであって」
 それだけの学力があってもだ。天道にとってはそうだったのだ。
「そうしたいい大学に行く為じゃなかったんだ」
「もっと上のものを見て勉強されてるんですね」
「いい大学なんか誰でも行けるんだよ」
 校長は自分一人で脱皮したワームを倒してから言っている。
「ちょっと勉強すればいいだけなんだからね」
「それじゃあ大きなことをするにはですか」
「もっと。沢山勉強して」
「勉強だけじゃないよ。常に己を磨かないといけないんだよ」
 これが校長の言葉だった。
「人間ってやつはね」
「じゃあ試験召喚システムって」
「その為にも」
「競争ってのはね。切磋琢磨なんだよ」
 校長の教育方針がここで出た。
「御互いに磨き合うものなんだよ。もっともそこでズルする奴は駄目だけれどね」
 それは否定するのだった。
「けれどそれでもね」
「それでもなんですね」
「健全な競争なら」
「幾らでもして磨き合うんだよ」
 校長は明久達にこう話す。
「学問からでも何でもね」
「じゃあスサノオはそれをわかっていて」
「仕掛けてきたんだよ」
 校長は明久に応えながらだ。そのスサノオを見ていた。
「やってくれるよ。面白い神様じゃないか」
「あれっ、ひょっとして校長先生は」
 瑞希は気付いた。校長の今の言葉から。
「スサノオのことは」
「嫌いじゃないね」
 実際にこう瑞希に答える校長だった。
「仮面ライダー達もね。切磋琢磨はいいものだよ」
「だからですか」
「あんた達、いいかい」
 生徒達にだ。校長はさらに言う。
「この戦いが終わっても必要なら課外授業に出させてやるからね」
「それで戦ってですか」
「己を磨けってことですか」
「そうしな。いいかい、人間は磨かれるものなんだよ」
 校長の頭の中で人間と宝玉が一つになっていた。
「そうして大きく奇麗になっていくものなんだよ」
「わかりました。それじゃあ」
「この戦いが終わっても私達は戦います」
「何かよくわからないけれど僕達も逃げられないみたいですしね」
「戦いから私達自身、磨き合います」
 明久と瑞希はそれぞれの言葉で言う。そしてだった。
 雄二はだ。二人の死闘を見ながらこう言ったのだった。
「もうすぐだな」
「決着がつくのね」
「ああ、それが近い」
 こうだ。彼は翔子に話す。
 
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