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夢幻水滸伝

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第四百二話 パナマ運河の一騎打ちその十三

「お刺身にね」
「お寿司も好きでな」
「やっぱりお酒のおつまみにして」
「物凄い飲むな」
「三極星は星の子達の間でも随一の酒豪揃いで」
 そうであってというのだ。
「あの娘もね」
「酒豪やな」
「うわばみとも言うわ」
 アレンカールはこの言葉も出した。
「兎に角お酒が大好きでね」
「どんどん飲むな」
「樽一個空ける位やから」
 そこまで飲むからだというのだ。
「あの娘はね」
「生のお魚をおつまみにするな」
「お刺身やお寿司をね」
「それで川魚もやな」
「ええ、ただ冷凍技術がないと」
「生の川魚は食べたらあかん」
「そうよ、そうした意味でもあって嬉しいわ」
 アレンカールは心から話した。
「この世界にも冷凍技術があってね」
「冷蔵庫や冷凍庫もあるしな」
「ほんまね、それでね」
 さらに話した。
「あたい達もこれからね」
「生のお魚食べるか?」
「こっちの世界でもブラジルは日系人の人多くてね」
 そうであってというのだ。
「お寿司のお店も多いのよ」
「そうなんか」
「そやから明日は夜はね」
「お寿司やな」
「どうかしら」 
 こう言うのだった。
「皆で食べましょう」
「ええな、ほなな」
 ルルフォはアレンカールのその言葉を受けて言った。
「明日の夜僕等のことを話してええか」
「中米のことをなのね」
「自分等と一緒になるまでのことをな」
 こう言うのだった。
「お寿司を食べながらな」
「茶碗蒸しに日本酒もあるわよ」
「尚ええな、ほなな」
 アレンカールに笑顔で応えた。
「明日の夜にな」
「お話してくれるのね」
「これまでのことをな、ただな」
「ただ?」
「そのお寿司日本のお寿司やな」
 ルルフォはこのことを確認した。
「本物の」
「アメリカのアレンジされたお寿司やないわよ」
「あのド派手なな」
「ちゃうわよ、勿論イギリスのお握りかケーキみたいなのでもないわ」
「あれ何なんなのでしょうか」
 こう言ったのはリョサだった。
「ほんまに」
「イギリス人が作った本格的なお寿司よ」
「松尾さんがあれはお寿司やないと言うてます」
 リョサは真顔で話した。
「ちゃうもんやと」
「松尾日毬ちゃんね」
「日本の天の星の方の」
「あの娘東京生まれでね」
「四千石の旗本のお家ですね」
「代々ね、剣道の道場も持っている」
 そうしたというのだ。
「三河武士の出よ」
「まさに幕府の直臣のお家で」
「お寿司は元々江戸で生まれたから」
 それでというのだ。 
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