ホワイト=ダイヤモンド
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第二章
「本当にな」
「そこまで言うのね」
「ああ、あれがいいんだろ」
「ダイアモンドね」
「白だとな」
この色の下着ならというのだ。
「そうなるんだよ」
「その通りね」
「全く、どんな奴が言うんだ」
「あれでしょ」
フローラは達観した顔で話した。
「何でも平等とか下着に変な感情持っているとか」
「そんな奴か」
「逆に男の人にブラ付けろって言わないわね」
「付けられないだろ」
エドワードはすぐに言い返した。
「男がブラなんてな」
「それは言わないのよね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「これがな」
「だったらね」
それならというのだ。
「もうね」
「その時点でおかしいな」
「そう、それにね」
夫にさらに話した。
「もっと言えば男の人がね」
「ショーツか」
「穿く?」
「変態か」
エドワードはさらに怒って言った。
「変な漫画か」
「ギャグ漫画ね」
「無理にも程があるだろ」
「そうよね」
「そうだよ」
こう言うのだった。
「もうな」
「身体が違うから」
「下着だってな」
「違うわね」
「それを無視してな」
それでというのだ。
「男も女も同じ下着なんてな」
「無理なお話よ」
「そうだよ、何でも昔は同じだったらしいな」
下着はというのだ。
「日本とかじゃな」
「あそこは褌ね」
「女の人もな」
「そうだったのね」
「けれど今は違うからな」
時代が変わってというのだ。
「そんなな、女がトランクスなんてな」
「ないわね」
「そうだ、こんなこと頷けるか」
話は聞いてもというのだ。
「ダイアモンドの良さがわかってないな」
「結局はそこ?」
「そうだよ、女の下着はそれがいいんだ」
その部分があることがというのだ。
「本当にな」
「そう言われるとね」
妻も頷いた。
「着る方もね」
「あれがいいだろ」
「ええ、誘惑出来るし」
「それは俺だけだよな」
「勿論よ。じゃあ今日は白にするから」
夫に妖しく微笑んで話した。
「まさにホワイト=ダイアモンドよ」
「それだな」
「どうかしら」
「楽しみだよ、じゃあ今夜は俺もやるぞ」
妻に笑顔で話した、そして実際にその夜はそうした。
男女下着は同じものにという主張は殆ど誰も聞かなかった、エドワードはそれをよしとしたがフローラもだった。無論下着はそのままだった、そうして見て見せて夜はそこからのことも楽しんだのだった。
ホワイト=ダイアモンド 完
2025・4・15
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