そぉどあぁと☆おんらいん~ついんず~
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ごわ
前書き
お久しぶりで申し訳ございません。
数か月ぶりのついんずをどうぞ!
「三種類」
ドウセツ「私を置いて走り去るなんて……ずいぶんといい度胸しているじゃない?」
キリカ・キリト・アスナ「「「ごめんなさい」」」
ドウセツ「これからは貴女達のことチキントリオと呼ばしてもらうわ」
ドウセツ「キリトはブラックペッパー、アスナはチリペッパー、キリカはただのチキンでいいわ」
キリト「俺達はファーストフードに売っているフライドチキンか」
キリカ「ただのチキンって普通に傷つくんですけど」
アスナ「なんでわたしはチリペッパーなの?」
ドウセツ「辛くて凶暴だから」
アスナ「それどう言うことよ――――っ!!」
「出たがり」
キリカ「あのボスさ……兄はどう思う?」
キリト「そうだな。パッと見、武装は大型剣の一つだろうけど、特殊攻撃ありだろうな」
アスナ「前衛に堅い人を集めてどんどんスイッチして行くしかないね」
キリト「だな、あと、盾装備の奴が十人は欲しいな……。まぁ当面は少しずつ、ちょっかいを出して傾向と対策って奴を練るしかなさそうだな」
アスナ「盾装備ねぇ……」
キリカ「そう言えば……。私達って、誰も盾持ってないよね……」
アスナ「あ、確かに。キリカちゃんもないの?」
キリカ「私はカタナと長棍を使用するから盾はないね」
ドウセツ「みんな攻撃がしたい、出たがりなのね」
キリト「ドウセツもそうなのか?」
ドウセツ「私達は貴方達と違って出たがりじゃないから」
キリカ「いや、私達だって出たがりじゃないから」
「存在」
アスナ「わ、もう三時だ。遅くなっちゃったけどお昼にしましょうか」
キリト「なにっ」
途端に色めき立つキリト。どうやら、アスナはキリトにもお弁当を作ってもらったそうだ。
キリカ「私達もお弁当食べよっか?」
ドウセツ「正確には私が作ったお弁当よ。貴女はパンだけでしょ?」
キリカ「細かいこと気にしない!それにストロングスの件もあるし食べてもいいじゃない」
ドウセツ「ストロングス…………そんな人いたかしら?」
キリカ「本人いなくても言わないでよ、かわいそうだから!」
「おにぎり+?=」
キリカ「んふっ!?」
ドウセツからおにぎりをもらい食べてみたら、酸味が強すぎて口から吹き出しそうになるも、なんとか口の中で制止させた。
ドウセツ「当たりよ」
キリカ「当たり?」
ドウセツ「その具材は、『スカイング・レイ』の燻製よ」
キリカ「そんなものオニギリの具材にするな!!」
『スカイング・レイ』エイ型モンスター。刺激的な食材で酸味が強い。燻製が美味しい。
ドウセツ「そんなに否定しなくてもいいじゃない。食材なんだからいれてもいいでしょ?間違っている?」
キリカ「いや、その……間違ってないです。はい、すみません」
「このリア充が」
キリト「……すごい。完璧だ!おまえ、このハンバーガー売り出したらすっごく儲かるぞ」
アスナ「そ、そうかな」
キリト「いや、やっぱりだめだ。俺の分が無くなったら困る」
アスナ「意地汚いな、もう!気が向いたら、また作ってあげるわよ」
キリカ「恋人か、あんた達は!」
キリト・アスナ「うわぁっ!?」
アスナ「き、キリト君とは、まだ、そ、そんな関係じゃ、ないわよ!」
キリト「そうだ、俺とアスナは百層を目指す攻略プレイヤーだ」
アスナ「キリト君ェ……」
キリカ「兄ェ……」
キリト「なんで、冷たい目で見るんだよ、二人共!」
キリカ「そんなこと言われなくてもわかっているから」
「スワン」
安全エリアに知り合いのクラインとその仲間達がやってきた。
クライン「おお、キリトにキリカ!珍しいじゃないかボス戦以外で二人一緒だなんて」
キリト「まだ生きていたか、クライン」
キリカ「ちーす、クライン」
キリカ「いつもの、『キリトすわあああああああああああああん!!
』って、目をハートにして言わないの?」
クライン「一度も言った覚えねぇぞ、俺」
キリカ「いや、中の人繋がりで、キリクラ的に兄であるキリトに言っているんじゃないかと思って」
クライン「おめぇ、なんか知らねぇけどとんでもないこと言っているぞ」
クライン「このネタ、原作しかしらない奴が見たらどうすんだよ」
キリカ「知らなかったら調べて」
クライン「大雑把すぎるだろ……」
「目に止まらぬ早さ」
クラインはアスナとクラインに気づき、ラグるように制止してから口を開いて喋り出した。
クライン「こ、こんにちわ!!くくく、クラ、クラインという者です!二十四歳独身」
ドウセツ「ごめんなさい」
クライン「ごふぇっ!!」
風林火山『クライン!!!!』
目に止まらぬ、早さでドウセツはクラインをふった。
キリカ「……一応、まだなにも言ってないよ?」
ドウセツ「彼の存在がごめんなさいよ」
キリカ「意味わからないけど、普通にふられるよりも残酷だなぁ……」
二十四歳独身、呆気なく散る。
「いずれはヒロインと……」
そんなクラインを介護するために、私は兄達のところを離れてクラインが元気になるまで見てやった。
クライン「キリカ……俺は一発、いや五発ぐらいキリトに殴らないと気がすまねぇ!」
キリカ「ふられた恨みを兄にあたらないでよ……」
なんとか立ち直ったクラインは兄に恨みをぶつけていた。
クライン「くそ、キリトのやろっ……いつの間にかアスナさんとパーティー組みやがって……」
キリカ「要は羨ましいと」
クライン「あぁそうだ!羨ましいんだよ!」
クライン「最初から会った時よ、キリトにレクチャーすると同時に主人公のわき役の男子にさせようと思ったら、俺がキリトのわき役男子になってしまった!これじゃあ俺はヒロインと結ばれるのが薄くなるじゃんか!」
キリカ「第一層の『始まりの街』から、そんなこと考えていたのかよ」
後に知ったが、兄に好意をもつ女性が数人いました。
「末路」
キリカ「仕方ないよ。アスナから兄に誘ってきたのだから脈ありと言ったところみたいな感じがあるからクラインに恋人フラグは立たないと思ってね」
クライン「相変わらず容赦ないな!オイ!」
キリカ「そしてクラインは一生、誰とも結ばれずに逝ってしまうのだろう。なんだって主人公のわき役男子の立ち位置って、そんな結末しかないと思うし。だからドウセツもふられたことだし、一生独身の未来も考えたほうがいいよ?」
クライン「俺のこと嫌いなのか、キリカ?」
「きっと酸っぱさが原因で……」
キリカ「……クライン」
クライン「ん?」
キリカ「私……いや、兄も今までソロだったじゃない」
クライン「そうだな」
キリカ「それでね……変な気持ちと言うかな?今は二人だけで組みたいのだよね。兄はどう思っているのかはわからないけどさ、だからね……」
キリカ「邪魔すんな」
クライン「やっぱり俺のこと嫌いだろ……」
「相方の影響」
キリカ「あれは……」
クライン「『軍』じゃねぇか」
軍の部隊が上層部へと続く出口に消えて行くのを視界に映った。
キリカ「……軍の人達ってさ、なんだろう、統一って言うかさ、これって言う個性がでてないと思わない?」
クライン「あー……言われてみれば、確かに」
キリカ「だから私思うんだよね……」
キリカ「実はNPCか、ただのかませ犬になるかしか立場がないんだと思うんだ」
クライン「おまえ、さっきからどうした? なにかあったんだ?」
この時、軍の連中は兄の二刀流を引き立つためにある、かませ犬になったとは思いもしなかっただろう。
「相方の影響②」
兄達と合流し話を聞くと、森で見かけた重装部隊の軍でコーバッツ中佐が当然と言わんばかりマップデータを提供しろと言うこと、アスナは当然のように怒ったが兄はマップデータを渡した。一応、兄はボス戦に挑むのは駄目だと忠告したけど、コーバッツはどこか無謀さを予期させるものがあると思っていたそうだ。
クライン「大丈夫なのかよ、あの連中……」
アスナ「いくらなんでも、ぶっつけ本番でボスに挑んだりしないと思うけど……」
ドウセツ「放っておけばいいじゃない」
キリカ「ドウセツ……」
ドウセツ「どうせ、無個性な彼らにはかませ犬しか役目がないんだから、考えるだけ無駄よ」
キリカ「それもそっか」
クライン「その人と組んだから。おかしくなったのか、キリカ?」
「本編では、もう少しマシです」
流石に軍をガン無視することはできないので、私達は様子を見にボス部屋に行くことにしたが、ドウセツは一緒に同行することを拒んでいた。
キリカ「一緒に行こうよ」
ドウセツ「嫌よ。貴女のお人好しのために同行なんてごめんだわ」
キリカ「……お人好しのために行くんじゃないよ」
キリカ「私の活躍が増える予感がするの、そしたらドウセツは私のことをきっと好きになってくれると思うからさ……一緒に行って、好きになってよ」
ドウセツ(なんで、この人と組んだのかしら……)
キリカ「と、言う冗談は置いといて……」
ドウセツ「冗談には聞こえなかったわよ」
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