ドリトル先生とサーカスの象
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第七幕その五
「よくね」
「そうだよね」
「美味しそうだね」
「日本の漫画だとね」
「アニメにもなっているね」
「巨大なハムみたいでね」
王子は笑って言いました。
「美味しそうだね」
「そうだね」
「それでね」
王子は先生と一緒にお茶を飲みつつ言いました。
「そうした漫画みたいにね」
「マンモスの肉を食べたら美味しいか」
「そうね」
「お話していたんだね」
「そうだったんだ」
「成程ね」
「それでどうなのかな」
王子は先生に言いました。
「マンモスの肉は美味しいのかな」
「象は美味しくないっていうね」
「そうだね」
「僕は食べたことがないけれど」
「先生も色々食べているけれどね」
「それでもね」
これがというのです。
「マンモスの肉はね」
「象の肉のお話は聞いているね」
「食べたことがなくても」
それでもというのだ。
「あまり美味しくないとはね」
「聞いているね」
「そうだよ」
実際にというのです。
「僕はね」
「そうだね」
「固くてね」
象の肉はというのです。
「大味とも聞いたし」
「美味しくないね」
「そうらしいね」
「じゃあマンモスもだね」
「象だからね」
先生は言いました。
「マンモスも」
「寒冷地に住む毛深い」
「そうした象だからね」
だからだというのです。
「あまりね」
「美味しくないんだ」
「そうだと思うよ」
こうお話しました。
「これがね」
「そうなんだね」
「だからね」
先生はさらにお話しました。
「象料理なんて聞かないね」
「全くね」
「王子も美味しいと思うかな」
「象をだね」
「果たして」
「思わないよ」
王子はきっぱりと答えました。
「食べようとはね」
「思わないね」
「どうもね」
「そうだね、見てもね」
「美味しそうじゃないよ」
「そうだね」
「象はね」
この生きものはというのです。
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