八条学園騒動記
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第八百八話 逃げることその九
「相手にしなくて」
「いなくなれとか思うから」
「もうね」
それこそというのだ。
「お金もね」
「なくなるね」
「そうなるよ」
まさにというのだ。
「さらに品性もないなら」
「尚更だね」
「ナチス好きで下品なら」
「もっと信用されなくなるね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「幾らお金があっても」
「皆がその人のものを買わなくなって」
「転落待ったなし」
「そうなるよ」
「信頼って大事だね」
マルティはしみじみとして言った。
「あのサイトもそれがなくなってね」
「潰れるからね」
「もうそれが決定的だから」
「信用されないと人も集まらなくて」
「お金もなくなる」
「そうなるね」
「そうだね」
ローリーとベッカに話した。
「つくづく思うよ」
「うん、本当に信用がないなら」
「終わりだよ」
「まああれだよ」
ローリーはこうも言った。
「ナチス好きな奴に会社の経営は出来ないよ」
「そうだね」
「絶対にね」
二人もそれはと応えた。
「偏見の塊だからね」
「それだと社員の採用とかに問題が出るね」
「そうなるね」
「その時点で」
「しかも社会主義だからね」
ローリーはナチスのこのことも話した。
「ナチスって」
「ああ、そうだった」
マルティは言われて頷いた。
「ナチスってね」
「国家社会主義だね」
「国家社会主義労働者党だからね」
「社会主義なんだよね」
「実際にそうした政策だったしね」
「社会主義で」
「労働者第一の」
そして福利厚生にも力を入れていたことは事実である。
「そうだからね」
「それじゃあね」
「経営には向かないね」
「そうだね」
「社会主義で」
資本主義でなくだ。
「しかも偏見の塊で独裁者だと」
「絶対にだね」
「向かないよ」
「経営者にはね」
「どう考えても」
「全くだね、若しもだよ」
ベッカも言ってきた。
「そうした人が経営者になって」
「それでだね」
「世界一のお金持ちになっても」
マルティに話した。
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