ドリトル先生とサーカスの象
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第六幕その七
「このちくわだってね」
「召し上がられて」
「好物の一つになったよ」
「そうですね」
「いや、こうしてね」
さらに言う先生でした。
「おでんを食べるのもね」
「いいですね」
「冬はね」
「そういえばです」
トミーはさらに言いました。
「日本ではコンビニでもです」
「おでんを売っているね」
「作っていて」
「そう、あれもいいよね」
「そうですよね」
「おでんはね」
先生は日本酒を飲みました、お酒がどんどん進んでいます。
「本当に日本ではね」
「冬の風物詩の一つで」
「ご馳走の一つだよ」
「そうですね」
「そう、そして」
それにというのです。
「僕もね」
「楽しまれていますね」
「こうしてね」
「それで僕達もですね」
「一緒に楽しもうね」
「おでんを食べて」
そしてと言うトミーでした。
「お酒もですね」
「飲もうね」
「そうしましょう」
「それでだけれど」
先生は今度は厚揚げを食べながら言いました。
「大阪でもよくおでんを食べるね」
「そうそう、関東煮もあるね」
「大阪だとね」
「織田作さんも好きでね」
「楽しまれているね」
皆もおでんを食べています、そのうえでの言葉です。
「あの人もね」
「昭和の頃からそうしているね」
「それでだね」
「あっちじゃおでんを関東煮と呼ばれるのもあるね」
「こっちじゃ本来はお味噌を使うんだよね、おでん」
「そうだよね」
「何でもね」
先生はまたお酒を飲みます、そのうえでの言葉です。
「関東煮は日本の関東じゃないのかもっていう説があるんだ」
「あれっ、違うんだ」
「関東じゃないんだ」
「じゃあ何処なのかな」
「一体」
「中国の広東の方にああしたお料理があって」
それでというのです。
「それが日本に伝わってね」
「それでなんだ」
「広東が関東になまったんだ」
「それで関東煮になったんだ」
「そうした説もあるんだ」
「そうなんだ、そういえばおでんって日本のお料理だけれど」
それでもと言う先生でした。
「歴史は新しいね」
「そうなんだ」
「ずっと昔からあるんじゃないんだ」
「おでんって」
「日本のお料理だけれど」
「うん、ずっとある様で」
日本にというのです。
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