| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百九十九話 不死使いその二

「そっちの心配はない」
「はい、しかも人だけでなく」
 社長はリョサに工事現場で話した。
「獣やモンスターの死体も操られますね」
「ドラゴンとかな」
「モンスターとしては怖いですが」
 ドラゴンのことを言っていることは言うまでもない。
「労働力としますと」
「凄いな」
「大型の獣やモンスターは」
「重機以上に活躍してくれる」
 リョサは今実際に動かしている彼等のことを見つつ答えた。
「そやからな」
「出して動かして下さいますね」
「そうしてる、ただな」
「ただ?」
「人手不足やろ」 
 会社はというのだ。
「今のうちにや」
「多くの社員を採用すべきですか」
「僕だけではな」
 一人ではというのだ。
「やれることも限られてるしな」
「いえ、リョサ様は」
 すぐにだ、社長は彼に話した。
「まさに十万人分はです」
「働いてるか」
「はい」 
 そうだというのだ。
「まことに」
「そう思うか、しかし仕事はこうしたもんだけやないな」
「それは」
「事務や経理もあるしな」
「それに」
 ここで社長ははっとなって言った。
「星の方は世界を救われます」
「それが僕等の務めやな」
「でしたら」
 社長は真剣な顔で話した。
「この会社よりもです」
「ここで働くよりも」
「大きなお仕事をされることです」
「大きなというと」
「勢力を旗揚げされ」
 そうしてというのだ。
「そのうえでまずはウルグアイを統一され」
「この国をか」
「統治されてはどうでしょうか」
「幸せにやな」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうされてはどうでしょうか」
「幸せ、具体的には平和で豊かに」
「そうされては」
「そやな」
 少し考えてだ、リョサは社長に答えた。
「この会社の人手が足りたらな」
「それからですか」
「雇われたんや」
 それならというのだ。
「契約終了までな」
「働いてくれますか」
「その間に社員さんが揃ってくれて」
 必要な分だけというのだ。
「期間が終わったらな」
「勢力を旗揚げされますか」
「そうさせてもらうわ」
 そうするというのだ。
「これからな」
「そうされますか」
「ああ、まずは死体を使わせてもらうわ」
 ネクロマンサーの能力を用いてというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧