ドリトル先生とサーカスの象
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第四幕その三
「そしてね」
「そのうえでだね」
「真実を伝えるね」
「皆のそれを」
「そうするよ、誤解は偏見を生むしね」
そうもなるというのです。
「偏見がナチスの様な人達も生み出すしね」
「そうなるからね」
「それでだよね」
「真実は伝えないといけないね」
「何があっても」
「その通りだよ」
こう言ってです。
先生は団長さんにもゴリラや狼といった怖がられている生きもの達の本当の姿をお話していいかと提案しました、すると団長さんはです。
笑顔で、です。先生に答えました。
「是非そうして下さい」
「真実をお話してですね」
「はい、誤解があってはならないので」
「誰についても」
「ですから」
そうであるからだというのです。
「お話して下さい」
「それでは」
「はい、子供達には特にですね」
「間違った知識はよくないですから」
「真実をお話しますね」
「生きものについても」
「ゴリラはこれ以上なく穏やかで」
そしてというのでした。
「狼はむしろ有り難い生きものだと」
「お話します」
「宜しくお願いします」
「偏見は人についても駄目ですが」
先生は団長さんにも偏見についてお話しました。
「生きものについてもです」
「そうですね」
「誤解や偏見が悲劇につながったこともありますし」
生きものの歴史の中で、です。
「ですから」
「正しいことを伝えますね」
「サーカス団でも」
「それでは」
「そちらも行わせて頂きます」
こうお話してでした。
先生は生きものの紹介の時に実際はどういった生き物であるかを書きました。そうしたことをしたうで。
小屋の前のそれぞれの域の野の説明文やショーの紹介の時の文章を見てこれでいいと頷きました、そうして皆にお話しました。
「これでいいよ」
「先生何時でも皆のことを考えてるね」
トートーが先生に言いました。
「今回もね」
「皆に正しいことを知ってもらう」
チーチーも言います。
「いいことだよ」
「世の中悪い人がいてね」
そしてと言うダブダブでした。
「嘘を拡散する人もいるけれど」
「先生は真逆だね」
ガブガブも言います。
「真実を伝えるね」
「偏見は否定してね」
そしてと言ったのはポリネシアです。
「本当のことを言うね」
「いつも嘘は吐かないし」
「そう、学問のうえでもね」
チープサイドの家族も言います。
「他のことでもそうだし」
「誠実で真面目にそうしてくれるからいいよ」
「本当に世の中酷い嘘吐きがいて」
ホワイティはむっとしたお顔で言いました。
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