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八条学園騒動記

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第八百五話 駄洒落その十三

「読解させるんだよ」
「難しい文章を」
「これでわからないって言ったら」
「馬鹿になるんだ」
「読解力のないね」
 そうしたというのだ。
「そうなって解読したらね」
「頭いいんだ」
「難しい文章を読解した自分頭がいいで」
 そうなりというのだ。
「それ書いた哲学者偉いってね」
「そうなるんだね」
「そうみたいだよ」
「それ錯覚だよね」
 マルティは二人の話をここまで聞いて首を傾げさせつつ言った。
「絶対に」
「僕もそう思うよ」
 ローリーも否定しなかった。
「そうだってね」
「そうだよね」
 まさにというのだった。
「そうした文章って中身があるかっていうと」
「ないしね」
「そうしたものだよね」
「実は内容なんてないよ」
「哲学って言っても」
「随分ご大層な文章でね」
「わかりにくいだけの」
「それで実はね」
 その内容はというのだ。
「中身がないんだよ」
「そうだね」
「だからね」
 それでというのだ。
「僕もそんな本はね」
「読まないね」
「一回凄い思想家っていう人の本を読んだら」
 そうしたらというのだ。
「実際にね」
「そうした文章で」
「さっぱりわからなくてね」
 そうであってというのだ。
「何ページか読んで止めたんだ」
「それでどうして内容がないってわかったのかな」
 ベッカがそのことを問うた。
「それで」
「後でネットで評判聞いたんだ」
「その人のその本の」
「そうしたわ何を書いているか言っているかわからないだけで」
「中身はないっていうものだったんだ」
「そうだっていう意見が多かったから」
「実際にそうだったんだ」
「だっていきなり造語が出て」
 その哲学者のというのだ。
「延々とその造語の説明が何ページもだよ」
「続いていたんだ」
「やたら難しい単語が羅列されていて」
「わからなかったんだ」
「そうだったからね」
 読んでみてというのだ。 
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