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ドリトル先生とサーカスの象

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第三幕その一

                第三幕  サーカス団が来て
 八条サーカスが八条町に来ました、すぐに広い敷地がある八条大学の敷地内に入ってそこに多くのテントや小屋を置きました。
 先生はすぐに招待されて団員の人達と何かとお話をしました、そこで八の字の口髭を生やしたにこにことしたお顔立ちの太った男性、団長さんともお話をしましたが。
 先生にです、団長さんはこう言いました。
「先生はあらゆる生きものとお話が出来るので」
「彼等の状況をですね」
「彼等から直接聞いてくれますか」
「健康か、困ったことはないか」
「もう何でもです」
 テントの中で一緒にお茶を飲みつつお話します。
「お話を聞いて」
「団長さんにお話をですね」
「してくれますか」
「彼等の為ですね」
「人間も重要なスタッフですが」
 サーカス団のというのです。
「彼等もです」
「重要なスタッフですね」
「ですから」
 それ故にというのです。
「お願いします」
「それでは」
 博士は笑顔で応えました。
「彼等とお話をさせて頂きます」
「宜しくお願いします、我々は生きもの言葉はわからないので」
 団長さんはお茶、ほうじ茶と一緒に出されている羊羹を食べつつ応えました。
「是非です」
「僕がお話をして」
「彼等の意見をありのまま聞かれて」
「ありのままですね」
「我々にお話して下さい」
「どんな意見でもいいですね」
「はい」
 団長さんは一言で答えました、団長さんらしくぱりっとしたタキシード姿で髪の毛は前からかなりなくなっています。そして頭がかなり光っています。
「お願いします」
「それでは」
「はい、それに」
 団長さんはさらに言いました。
「特に健康のことは」
「聞いて欲しいですね」
「健康第一なので」
 だからだというのです。
「細かくです」
「聞いて欲しいのですね」
「お願いします」
「わかりました」
 先生はそれではと応えました。
「その様にです」
「それでは」
 こうしてでした、先生は早速サーカス団の生きもの達から健康状態について聞きました。するとでした。
「風邪や虫歯がね」
「ちょっとあるね」
「体調を崩している生きものがいるね」
「多くないにしても」
「見られるわね」
「うん、皆いつも健康とはいかないね」
 先生は一通りお話を聞いて後でいつも一緒にいる皆に研究室で言いました。
「やっぱり」
「そうだよね」
「風邪ひいていたりね」
「虫歯だったりするね」
「どうしてもね」
「特にゴリラのウー君だけれど」 
 先生はサーカス団のその生きもののお話をしました。
「虫歯がね」
「何本かあって」
「深刻になりそうだね」
「だから団長さんにもお話したわね」
「すぐに治療すべきだって」
「そうね」
「そうだよ、そうしてね」
 そのうえでというのです。 
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