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スーパー戦隊総決戦

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第十二話 聖杯の主その五

「それだけのプレシャスだったか?そんなのがそんな無責任なことするか?」
「じゃあないかな」
「ないだろ。何か考えはあるだろうがな」
 それはあるのではないかと言う。
「聖杯にも」
「そうだな。それが何かはわからないが」
 大翔もここで言う。
「必ずな。聖杯にも意図はある」
「とにかく見つけることが大切よ」
 美羽はあえて簡単に述べた。
「それからよね」
「それからよね、やっぱり」
 早輝は美羽の言葉に乗った。
「まずはね」
「じゃあ早速遺跡に入ろうぜ」
 走輔は明るく言った。
「ここからだと何が近い?」
「高松塚古墳だね」
 ボンバーが答えてきた。彼も一緒にいるのだ。
「そこに行こう」
「そうか。じゃあそこに行くか」
 こうしてゴーオンジャーの面々は高松塚古墳に向かった。そしてそこに行くとだ。もう既に外道衆の面々が先にその中を見回り探していた。
「ないわね、今日も」
「そうだな」
 十蔵が薄皮の言葉に頷いている。彼はその四霊獣の絵画を見ながらそのうえで彼女の言葉に応えてそのうえで言うのであった。
「ここにもな」
「聖杯は自分で動くとなると」
「ここにあってもすぐに動くのじゃな」
 シタリは古墳の中をあれこれと動き回っている。ナナシ達も一緒だ。
「それは困ったことじゃ」
「まあそう言わずに」
 アクマロは落ち着いた態度のままだ。
「そのうち見つかります。気長にいきましょう」
「探せばそのうち出て来るだろうな」
 ドウコクはいまも酒を飲んでいる。何処でも飲んでいた。
「だから次の場所に行くか?」
「おい、交代の時間だぜ」
 そしてここでゴーオンジャーの面々がやって来て彼等に声をかける。
「悪いが次の場所に行ってくれ」
「おお、もうそんな時間ですか」
 アクマロは彼の言葉を聞いて納得した顔で頷いた。
「それならもうこれで」
「交代ね」
 早輝が明るく笑う。彼等は少なくとも探索の時には休戦だった。
 ボウケンジャーの面々もまた同じであり先生と共に明日香中を動き回っている。その中で暁が芝生の上に座りながら考えていた。他の面々も一緒だ。
「ここまで探してないとなるとだ」
「絶対ここにあるんでしょ?」
 その彼に菜月が言ってきた。彼等は今休憩中だ。それでチョコレートやクッキーを食べながらそのうえで休憩を取っているのである。
「やっぱり」
「それは間違いない」
 暁もそれはわかっている。
「しかし。問題は何処にあるかだな」
「聖杯自体が動き回っている」
 真墨はそのことについて言及した。
「しかも反応はしないしな」
「こんなに見つけるのが難しいプレシャスなんてはじめてだよ」 
 蒼太もぼやくしかなかった。ぼやきながらもクッキーを美味しくいただいている。
「本当にね」
「向こうに見つけ出されないうちに見つけ出さないといけないが」
 映士はセロリを食べている。
「今のところは影も形もなしか」
「見つけ出すにはですけれど」
 このチームでのサブリーダーであり実質的に参謀であると言っていいさくらがここで言った。
「一度息を合わせませんか?」
「息を?」
「はい、息をです」
 それをだと暁に話すのである。
「息を合わせて皆で探しませんか?」
「って言っても私達チームワーク大事にして探してるじゃない」
 菜月はさくらの言葉に首を傾げさせながら返した。
「仲良く。さくら姉さんだって一緒に」
「私達だけではなく皆で、です」
 しかしさくらがこう菜月に返すのだった。
「皆で息を合わせて探すんです」
「っていうとあれ?全部のチームが息を合わせるのかな」
 蒼太はそれではというのだった。
「さくら姉さんの言うことって」
「はい、そうです」
 まさにその通りだと答えるさくらだった。
 
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