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おぢばにおかえり

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第八十五話 奈良市その二十九

「僕も」
「そういうことでね」
「はい、それじゃあ今から帰ります?」
「おぢばにね」
「それでね」
 私は新一君にさらに言いました。
「詰所の食堂でカレーを食べましょう」
「日曜の楽しみですよね」
「おぢばのね」
「あのカレー大好きなんです」
「新一君いつもそう言うわね」
「本当に好きなんで」
 だからだというのです。
「僕もいつも言います」
「兎に角好きなのね」
「カレー自体好きです」
 そうだというのです。
「難波の方の自由軒のカレーもそうで」
「そのこと前に言ってたわね」
「自分のお家のカレーも好きで」
「おぢばのカレーも好きよね」
「カレーなら何でも好きで」
 それでというのです。
「ハンバーグカレーもカツカレーも好きです」
「シーフードカレーも?」
「勿論です、具も何でも好きで」
「すじ肉もいいのね」
「長田のカレーですね」
「ええ、八条町も長田区だから」
 私の実家の教会があるそちらもです。
「だからね」
「カレーといえばですね」
「すじ肉のもあるのよ」
「そうでしたね」
「そのカレーもいけるのね」
「カレーは何でもいけますから」
 またこう答えるのでした。
「安心して下さい」
「安心?そうね」 
 私は言われて気付きました。
「私の教会にお邪魔した時もね」
「そうですから」
「そうよね」
「ずっといらますね」
「ずっとって住み込むの?」
 このことはこう解釈しました。 
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