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金木犀の許嫁

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第六十九話 忍者の現実その二

「ですが」
「実際はなかったですね」
「妖術や仙術の存在は否定せずとも」
「それでもですね」
「忍者は忍術を使うものであり」 
 そうであってというのだ。
「妖術等はです」
「使わないですね」
「また忍術と妖術は違います」
「変身したりお空を飛んだり蝦蟇を使ったり」
「そんなことはです」
 それこそというのだ。
「架空のお話で」
「実際は使っていなかったですね」
「今も。忍術は道具と身体を使うもので」
「妖術とかとは違いますね」
「はい、妖術使いは妖術使いです」
 あくまでそうなるというのだ。
「忍者とは違います」
「そうですね」
「ですから」
 それ所にというのだ。
「そこを間違えるとです」
「いけないですね」
「はい」
 そうだというのだ。
「間違えると現実ではなくなります」
「忍者のですね」
「妖術は妖術使いのもので」
 そうであってというのだ。
「仙術は仙人です」
「やっぱりそうなりますね」
「実はそうした術を備えているという人は八条学園におられます」
「あっ、あの人ですね」
 真昼は幸雄の今の話を聞いて頷いた。
「大学の教授さんの」
「悪魔博士ですね」
「あの人そう言われていますね」
「その為不老不死とです」
 その様にというのだ。
「言われています」
「その人の噂は俺も聞いています」
 佐京も知っていた。
「錬金術も知っていて」
「何でも日清戦争の頃から大学におられたとか」
「そう言われていますね」
「はい」
 まさにというのだ。
「江戸時代に生まれたともです」
「言われていますね」
「そうした方でして」
「錬金術を極めておられて」
「そしてです」
 それと共にというのだ。
「妖術や仙術もです」
「それで不死らしいですね」
「外見も変わらず」
「ずっとおられますね」
「私も本当かどうかわかりませんが」
 このことはというのだ。
「そうであろうと思っています」
「そうですね」
「非科学的と言われることが科学に証明されることもです」
「ありますね」
「そしてそこにはです」
「妖術や仙術もありますね」
「魔術や超能力も」
 そうしたものもというのだ。
「むしろ根は全て科学と同じものである」
「そう考えることですね」
「あまりにも発達した科学は魔術と変わりませんし」
 幸雄はこの言葉も出した。 
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