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星河の覇皇

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第八十八部第四章 当直任務の様にその八十

「エウロパへの潜入を行うには」
「障壁になっていますね」
「それもこれ以上はない」
「左様ですね」
「エウロパは極めて純粋なコーカロイドです」
「ハンガリーやフィンランドはアジア系でも」
 元々はだ、この国々のルーツはそうであるのだ。だからハンガリー人はこの時代でも名前はまずは姓が先に来るのだ。
「しかし」
「それでもですね」
「それはもう相当に薄まり」
「そうなってて」
「最早です」
 それこそというのだ。
「全くと言っていいまでに」
「なっていますね」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「あの国にです」
「連合の者への潜入は」
「僅かにいる極めて純粋なコーカロイドのみですが」
 そうだがというのだ。
「ですが」
「それはですね」
「彼等を選んで入隊させ」
 軍隊にというのだ。
「工作員になってもらうというのも」
「連合では難しいです」
「連合は志願制であり」
「軍に入隊するよりもですね」
「人材が他の分野に進みます」
 あらゆる産業そして職業が存在している、それで軍に入らずとも暮らしていける者がほぼ全員であるからだ。
「強制的に入隊というのも」
「志願制ではです」
「出来ません、純粋なコーカロイドの人物が入隊すれば」
 その時はというのだ。
「エウロパ担当の工作員になってもらうことが多いですが」
「数は限られていますね」
「諜報員即ち工作員にも適性があります」
「その適性があるかどうか」
「なければ」
 その時はというのだ。
「やはりです」
「どうにもですね」
「工作員ではなく」
「他の職種となります」
「また他の職種を志願する者も多いです」
「左様ですね」
「ですから」
 ディカプリオは話した。
「エウロパの者をダブルスパイにするか」
「マウリア人をですね」
「エウロパに常に行き来しているか」
 それか、というのだ。
「基本的な住居があちらにある」
「そうした人達をですね」
「工作員に仕立て」
 そうしてというのだ。
「情報を収集し」
「また工作もですね」
「行うしかないかと」
「やはりそうなりますね」
「若しエウロパに普通の連合の者が入ろうとすれば」
 どうなるかとだ、ディカプリオは話した。
「即座にわかってしまいます」
「その染色体により」
「モンゴロイド、ニグロイドの血がある程度でも入っていれば」
「それでわかりますね」
「私もです」
 ディカプリオは自分の話もした。 
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