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世界の礎

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第十九話 地下世界を掌握しその七

「そうした戦の仕方もありますが」
「そんなことはしない」
「その地にいる民も帝国の民にするので」
「そうしたことはしない」 
 一切というのだ。
「私がこの世界に来て貴殿と会った時だ」
「ウルにおいて」
「あの時他の国は戦をしてだ」
 その時の周りのことを話した。
「相手の国を滅ぼすと男は殺していたな」
「皆殺しでした」
「女は奴隷にしていたな」
「それが常でした」
「だが私はしなかった」
「皆民にしました」
「また奴隷もだ」
 この者達もというのだ。
「廃止したな」
「左様でした」
「何度も言うが私の民にしてだ」 
 そしてというのだ。
「奴隷も非効率で平民の方がだ」
「いいとお考えですね」
「国の為にはな、そして貴族もな」
 彼等もというのだ。
「特権化するのでだ」
「弱めていきましたね」
「官吏の登用は試験にしてな」
「また土地ではなく給与で糧を得る」
「その様にした、土地を持つとな」
「そこを地盤にしてですね」
「地方勢力となりな」
 そしてというのだ。
「勝手なこともする」
「独立もしますね」
「独立せずとも確かな勢力を持つ」
 国の中でというのだ。
「そうもなるからな」
「貴族も弱め」
「治めていったのだ」
「そして今に至りますね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「これからもな」
「そうした政を行いますね」
「さらにな、そして地下世界の掌握をだ」
「終えると」
「その統治を行いな」
 そのうえでというのだ。
「最後にだ」
「欧州ですね」
 マハーカが言ってきた。
「あの地ですね」
「これまでは交易を行っていたが」
「然程関係はありませんでした」
「しかしだ」
「これよりですね」
「あの地を掌握にかかる」
 欧州をというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「世界をな」
「完全に掌握しますね」
「そうする」
 まさにというのだ。
「完全にな」
「いよいよですね」
「そしてシベリアもな」
 この地域もというのだ。
「これまでモンゴルの北位までしか進出していなかったが」
「あの地もですか」
「掌握していく、欧州もシベリアも寒冷でだ」  
 その気候の話をした。 
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