自衛隊の学校
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第二章
「言われてみれば」
「基本興味のあること以外しないでしょ」
「実はお料理しても」
それでもとだ、朝里は頷きつつ言った。
「スポーツにどうか」
「そんなお料理ばかり作るでしょ」
「健康によくて身体も作る」
「陸上選手のね」
「私マラソンだし」
そちらの選手dであるのだ、その選手としてのトレーニングや研究には真面目で食事もその中に入っているのだ。
「大好きだから」
「逆に言えば興味のあること以外しなくてね」
「お勉強は死んでもよ」
「だからよ、自衛隊ってずっと学校よ」
「ずっとなの」
「今の軍隊はね」
自衛隊に限らずというのだ。
「どの国でもね」
「学校なの」
「教育隊がもう全寮制の学校で」
そうしたものでというのだ。
「それから技術身に着ける為に何かというとよ」
「学校なの」
「下士官や幹部になったらその都度だしね」
孝子はこのことも話した。
「学校だしね」
「本当に何かあるとなのね」
「学校でね」
そうであってというのだ。
「部隊と学校行き来して」
「学校じゃいつもお勉強なの」
「そうよ、まあ自衛隊は特にね」
世界の軍事組織の中でもというのだ。
「そんなのよ」
「意外ね、戦うから身体鍛えればいいと思っていたら」
「何言ってるの、日本災害やたら起こるから」
孝子は極めて冷静に答えた。
「何かあれば救助や復興に出るでしょ」
「そういえば」
「だからね」
それでというのだ。
「そっちの方がよ」
「大変なのね」
「そうよ、戦争はなくても災害があるから」
日本にはというのだ。
「そっちも体力勝負だけれど誰かを助けるにもね」
「お勉強必要なのね」
「職業や立場に対しての知識や技能がね」
「だから何かっていうと学校に行くのね」
「そうよ、それが自衛隊よ」
「本当に私には向いていないわね」
「だから普通の企業で働きながら走りなさい」
こう妹に言った、そして彼女も頷き。
自分をスカウトした八条グループの企業の一つ八条運輸に入社した、そこで働きつつ走り引退してからはコーチとなった。孝子はやがて純文学の教授となったがあの時妹にアドバイスをしてよかったと後々まで言った。
自衛隊の学校 完
2025・5・25
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